第12話

 貴族学校の昼休み。私とジョンとアランの三人で学校の裏庭にいる。ジョンとアランが、あのタイミングでお茶会に来てくれたのは助かった。でも、どうしてかしら? ジョンとアランはどうしてお茶会に来たの?


「ねぇ、ジョンとアラン? お茶会に来てくれたのはどうしてかしら?」


「やれやれ、悪役令嬢のヴィクトリアは何を言っているんだよ?」


 え? 悪役令嬢? あ、ジョンもそう思っているんだ。


「ハリーと何を話し合いしていたんだよ?」


 アランが質問をしてきた。やっぱり、あのお茶会は破滅の入り口が存在するんだ。ヤバい、あぶないところでした。っていうか、私の質問に答えろ。


「えーっと? ハリーとはお茶をしていただけよ?」


「やれやれ」


「見え見えのうそだな」


 はい、すいません。とりあえず、ジョンとアランはなにかしらの情報で私の居場所がわかったみたいね? それにしても、悪役令嬢と呼ばれて私はちょっとマズイと思っている。このままだと破滅してしまう。このまま破滅をするのだけは避けます。だが、どうやって?


「あのな、ヴィクトリア? 悪役令嬢というウワサがあるのだよ? そんなわけでお茶会に行ったら、貴族学校のみんなが不安に思うだろ」


「え? ジョン、お茶会はお父様に行かされたのよ?」


 すると、アランが。


「知っている。ジョンも自分もそのことはヴィクトリアのお父様から聞いている。とりあえず、ヴィクトリアのお茶会での能力を見たかったそうだ」


 え? は? ちょ? わけがわからないわ? いったい、私にどうしてほしいの? お茶会に行ったらみんなが不安に思うとか、私のお茶会での能力を見たかったとか。ヤバい、破滅の入り口ではなかろうか?


「やれやれ、ヴィクトリアは自分とアランで守るつもりだ。ヴィクトリアのお父様からそう言われているからな?」


 え? 私ってヤバいの? 悪役令嬢で破滅する感じなの? っていうか、お父様? ジョンとアランはハンナのことが好きなのよ? えー!? まさに私って悪役令嬢になっているの?! 破滅したくない!




続く

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