古き良きダンジョンRPG的世界。かつて暗闇の迷宮に心躍らせた貴方はぜひ
- ★★★ Excellent!!!
※「05『ホビット vs ホビット』」の章まで拝読した時点でのレビューです。
「ウィザードリィや古典MMO RPGをリスペクトしながら、本格ファンタジーの世界を描いていきます」
あらすじにあるこちらの文言に偽りなしの、ハイファンタジーです。
古き良き、闇と魔物とマジックアイテムに満ちたダンジョン探索ゲーム。
かつて迷宮の闇へ潜り、潜む魔物と戦い、宝箱に心を躍らせたことのある方であれば、馴染みのある世界観かと思います。
あの頃、ドット絵の画面の向こうに幻視した世界が、丁寧な描写で構築されています。
そして「バァバ」をはじめとする登場人物も濃いです。
迷宮の闇の濃さにも、決して劣らぬインパクトの強さは、ぜひとも本編でご確認いただければと思います。
現状20万字を超えている長編ですが、1章(3~6話)ごとにひとつの話が完結する連作形式なので、現在進行している話の内容を把握しやすいのもよいところです。まとまった迷宮物語の一幕を、短めのスパンで楽しむことができますので、設定濃度と文章密度とが高いにもかかわらず、負荷は少なめでそれぞれの話を追うことができます。
続きも楽しみに読ませていただこうと思います。