それは、一話進むごとに姿を変える万華鏡のような。霧がかった森のような。

読み始めた当初は、主人公が苦難を乗り越える成長物語かと思いました(し、その認識も完全に間違いではないのかもしれません)が、話数を重ねていくごとに、主人公・ユミさんの特異性が玉ねぎの皮を剥くかのごとく浮き彫りになっていき、きっとそれはテーマのうちのひとつでしかなく、沢山のメッセージを含んだ物語なのだと思わされます。

また、先を見せてくれないところも、この作品の面白さに拍車をかけています。
ヒントはどこにでもある(というかとても丁寧に置いてくださっている)のでしょうが、下手に考察せずに予測不能な展開を楽しむのも、楽しみ方のひとつではないでしょうか。

この先も、ゆっくりじっくり味わわせていただきます!

その他のおすすめレビュー

片喰 一歌さんの他のおすすめレビュー33