最終章 ドリームフェザー 完全崩壊
最終章 ドリームフェザー 完全崩壊
デビル・ホーンの変わった個体は手始めに優華たちを見る。
優華たちは身構える。
しかし、奴の行動は予想外であった。口から雷のブレスを溜めて、それを放った。けど、相手が放った先はなんとドリームフェザーであった。
優華は舌打ちをする。こいつの目的は最初からこれが目的であった。
優華たちが住んでいるところを破壊すれば、食料や武器も使えないからだ。それに衣食住がなければ、そいつらは餓死になるからだ。
でも、優華は冷静な怒りを見せて、そいつの顔目掛けて、双剣を連続斬り、さらに頭突きで相手を怯ませる。
それに相手はすぐに怒り状態となったのか。鬣を逆立ち始める。雷と炎が纏い始める。
デビル・ホーンはタックルし始める。雷と炎が地面に奔る。優華は相手の攻撃をいなして、首筋に刺した。相手の首にあった棘を壊して、怯ませる。
さらに安楽満がアマテラスからもらった太陽剣で溜め斬りする。相手は大きく怯み。さらに回転斬りで斬り飛ばした。
それにスサノオは刀で兜割りする。
角が雷の剣となって、スサノオに襲い掛かる。
でも、スサノオは弾き飛ばし、大きく切り付けた。
角が壊れたデビル・ホーン・さらに文子のロケットランチャーで相手で目くらまし、音々の状態異常が入った大鎌斬撃で相手の鬣に切り付ける。
相手は突然麻痺する。
優華は走り、相手の腹を切りつける。さらに乱舞で相手の腹を切りつける。
でも、デビル・ホーンにかかった麻痺が解除され、優華目掛けて、ジャンプして、ボディプレスする。
優華は大きくバックステップする。
「―――。相変わらずダサすぎる」
舌打ちをしながら、優華はそういう。
デビル・ホーンは物理攻撃やブレス攻撃などが強力であるが、極めつけて高いのはこのボディブレス。
ボディブレスに当たれば、通常の人間はすぐにやられ、いや、その形が保てないほどの威力だ。
踏みつぶされた人間は灰となることもある。
それにこいつの恐ろしいことは食べることは少量の割に、暴れることを生きがいにしていることだ。暴れれば次の場所へを繰り返し、破壊を楽しむ。時には住宅街や村を破壊して、満足げに去ることも多い。
そのため。奴の討伐は後を絶たない。しかし、それを倒せる人間はほとんどない。
討伐に向かうと、骸として帰ってくる戦士が多い。それもひどい時には潰された状態であったり、灰になって帰ってくることが多い。ひどいときは行方不明の状態で知らせることが多い。
だから、奴を倒せる戦士はほとんどいない。
それにそいつの素材は本気で縁起が悪い。売ってしまえば、商人もろとも凶事が起きるからだ。
学会でもこれが話題となり、研究を続ける学者。しかし、その結果はご想像通り、全てがでまかせである。
理由は調べるとそんなことは全くなく、すべてが偶然なだけ。
しかし、そいつを倒すことはほぼ不可能なのは事実。
挑もうとするけど、全員がやれるのがおちだ。
しかし、優華たちは善戦している。優華はタックルを双剣と一緒に防ぎ、その上から安楽満が叩き潰す。
さらにクロス斬りで相手を切った。
デビル・ホーンはその場で力尽きた。
だが、デビル・ホーンの亡骸から一つの黒い結晶が飛び出し始める。
優華たちはそれを見届けるしかなかった。
でも、優華はある物を見て、頭を掻き始める。そう、まずは住むところを探さないとである。
「はあ……。まさか、俺たちの住む家を壊すとはな……」
「食べるものはありませんね。服はいいですけど」
「まあな。全裸になるのもいいぞ」
安楽満と優華は楽観的だ。何せ全裸になることは慣れている二人。
そして、音々が興味津々で安楽満に。
「音々も脱いでみる!!」
音々も服を脱ぎ、可愛らしい下着が露わになる。そして、躊躇いもなく、下着も脱ぎ始める。
「本当だ。すごい涼しい~」
全裸の喜びを表す音々。それに優華と安楽満も脱ぎ始める。文子はそれを見て苦笑いをする。
それにスサノオも唐突に。
「拙者も脱いで見る」
スサノオは氷みたいな顔で言った後。脱ぎ始める。ふんどしと晒が目立つ。しかし、この平和な時間も消え始める。
黒紫穴から異形なゴブリンが這い上がってくる。
異形なゴブリンは優華たちを見て、襲い掛かる。
でも、優華たちの敵ではなかった。異形となったゴブリンはあっさりやられた。
優華は鼻を鳴らして、異形となったゴブリンを見る。さらに逃げようとする異形ゴブリン。しかし、優華は発信機を異形化したゴブリンの背中へ付けた。
すると、突然優華以外の時間は止まり始める。
「どうなっているんだ……」
優華は虫唾が奔った顔で見る。世界は白黒となり、時間も止まったせいか。あたりは止まったままであった。
すると、がま口とその娘である(二口〉がリュックのコプターに乗りながら、地面に着地した。
(優華君。無事かい)
「ああ。ん? そいつは?」
(ああ。この子は二口。僕の娘だ)
「はあ!!」
「嘘!!」
「ええ!!」
がま口の話で音々とスサノオ以外驚き始める。そんな話初耳であるからだ。しかし、二口は話すことができない。代わりに長髪を前にして、口が現れる。
「よお、お前が優華か。こいつは二口。俺はそれを代わりに伝えるような感じだ」
髪の口がそう話すと、優華は面白いのか。笑ってしまう。ほとんどは驚きを隠せない。
すると髪の口が怒りだす。
「お前らな。あいさつが大事だろ!! 礼儀がないな!!」
商人の娘……。娘の髪に説教される優華たち。優華は「悪かった」とめんどくさそうな顔で言う。
二口の髪は「全くもう」といった。がま口は聞き始める。
(一体何があったんだ?)
「わからなねえ。だが、唯一分かったのはこの異形化したゴブリンが来たことだ」
(となると、奴らは新種もとい突然変異か?)
「だろうな。こいつらは差し詰め〈侵蝕化〉だな。多分ニュースになっているだろうな」
優華はすぐにスマホを立ち上げて、ニュースを見る。どうやら速報のようだ
{現在。この世界で謎のモンスターたちが現れ、住人たちは食われる事件が発生しました。謎のモンスターはどんな武器にも全く歯が立たず、押される一方。
これを見ている皆様。すぐに……。
な、なに!! や、やめて!! 私は……。きゃあああああ!!!}
ニュース内容を話すニュースキャスター。しかし、突然やってきた異形化したゴブリンに襲われ、衣服も破られ、カメラが横転すると同時に砂嵐となる。
どうやらこれは時間が止まる前の出来事だろう。砂嵐が起きると同時に動画は止まってしまった。
動画もどうやら止まってしまったようだ。優華はすぐに頭を掻き始める。
それと同時に誰かがやってくる。
優華はある人間を見つけた。
銀髪のベリーショートボブの褐色肌であり、引き締まった体であるが、胸は普通。軍服をきた高校生くらいの女性。なくなった左腕を右腕で抑えて、走っていた。
左目は誰かにやられたのか。左目が見えなかった。
「大丈夫か?」
「……あ、貴方は……?」
「しゃべるな。手当してやるから」
朦朧とする意識の中。優華は瀕死の女性に話す。すぐに自分のワイシャツを包帯にして、安楽満は回復魔法である【ヒール】で治し始める。
傷は癒えたけど、左腕と左目は治らなかった。
「―――。どうやら、侵蝕化にやられたのか。奴らもひでえことをしやがる」
優華はそれを見て、侵蝕化に対して、腹を立て始める。
すると、意識が回復した女性は目を覚ます。
「れ、〈レティア・トレント〉です。この度は私を救助していただき、ありがとうございます。ですが、すぐにここを去ります。どうかご無事で」
レティアは右手で敬礼した後。理由も分からないが、すぐに行こうとする。しかし、優華はレティアを呼び止める。
「待ちな。行く前に連絡先交換しようぜ? 一応持ったほうがいいぜ?」
「了解しました。すぐに連絡を交換しましょう」
レティアと優華はすぐに交換する。そして、レティアはここから去った。
優華はすぐに着替え、スマホである場所を調べる。そこは夢の世界である。
すぐに転送アプリを起動して、その地面に魔方陣を作った。それに優華は素早く走り、ある物を取り出した。
「優華さん。それは……」
「まあ、使えるものは使っちまえだ」
「それなら拙者はここで待つ。心配せずとも、拙者はここで待つ」
「わかった」
安楽満は心配の顔で優華を見る。優華が持っていた魔方陣はどうも信用できないからだ。
しかし、優華は楽観的だ。
スサノオはここに残るみたいで、優華はあっさりと承諾。
スサノオ以外、優華たちはその魔方陣へ入る。
その場所に着いた優華たち。廃墟となった屋敷がたてられていた。
え、工事が必要だって、実は優華たちの世界はこんな機械がある。
そう、小型建設メカだ。バッテリーが長持ちで、どんな重いものでも簡単に持ち上げて、作り上げることができるメカ。
それが五機だ。メカは一斉に廃墟を建て直し、立派な屋敷へと生まれ変えさせる。
すぐに優華たちはそこへ入っていった。
指令室に入る優華たち。すると、安楽満はこんなことを言い出した。
「私たち以外。仲間を呼ぶのですか?」
「ああ。少し待ってろ―――」
気になる顔で安楽満はそう聞く。
一方の優華はスマホを立ち上げて、優秀の戦士を調べる。
すると、優華の目にとある女性が止まった……。
こうして、優華たちはある女性を観察するためにとある女性の世界へ向かった。
もちろん優華が自ら向かった。
そして、この前日譚がとある話に繋がるのであります。
魔物図鑑
異形化したゴブリン 属性 ?
突然現れて、突然優華たちを襲い掛かった異形なゴブリン。しかし、実力はさほど大したことはないが、これが悪夢の始まりであった。
ドリームフェザー ユーディ @yuyuyddx2
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