呪いに悪魔、精霊が存在する世界で繰り広げられるライトな法廷劇。

現世にてカルト教団の歪な断罪に巻き込まれて犠牲となった無実の娘が、異世界にて自分と同じように一方的な判断で無実であるのにも関わらず死罪となりそうな者達を、魔女裁判の場で弁護するという物語です。
この魔女裁判というシステムですが、舞台となっている異世界では明確に呪いや悪魔が存在しており、それだけに裁判の強制力は厳しく、一度疑われたならおいそれとは疑いが晴れなさそうで、にも拘らず主人公である娘・まりあと、相棒である弁護人・リリスは、地道に冤罪の証拠を集めては、改めて状況を推理し、無実の罪を被ってしまった容疑者の弁護を行うという、この少し難易度高めのバランス感覚が、エピソードごとの読後感の良さに繋がっていると感じる次第です。
また、悪魔に呪い、裁判に推理と書けば、幾分重々しい雰囲気ですが、実際に読んでみると、とても読みやすい文体で物語が綴られており、サクサク読めて、きっちり状況が飲み込めるので、リリスやまりあたちと一緒に、小気味良く推理を楽しむ事が出来ます。
登場するキャラクター達も特徴的であり、多彩であり、謎解きの要素も質が高く、読んで損が無い、とても良い作品だと思う次第です。
(第26話まで読んだ感想です)

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