序盤を読んでの感想です。
本作は、スパイのような盟主エリックと、自由奔放な着付師ミリアの関係を中心に描かれるラブコメディです。ひょんなことから出会った二人は、互いに衝突しながらも、次第に街の陰謀に巻き込まれていきます。物語はテンポよく進み、軽快な会話劇と共に、ウエストエッジの不穏な動きが少しずつ明かされていきます。
ミリアはとにかく自由で、エリックのペースをことごとく崩す存在です。彼女の行動は全く読めず、ツッコミどころ満載ですが、その奔放さが魅力でもあります。一方、エリックはクールで計算高い男ですが、ミリアに振り回されることで、「盟主」「モデル」「スパイ」という完璧な外面が少しずつ崩れていくのが面白いところです。また、スネーク・ケラーの登場によって、エリックの「ボス」としての裏の顔が明らかになり、彼が単なる貴族ではなく、影の世界にも関与していることがわかります。
本作の文体は軽妙で、キャラクターの個性が際立つテンポの良い会話が特徴です。ミリアのリアルなツッコミが随所に散りばめられており、コメディ要素を強く押し出しています。シリアスな場面では緊張感を出しつつ、すぐにユーモアへと切り替わるテンポの良さも、本作の魅力を一層引き立てています。
二人の関係がこれからどう変化していくのか。テンポの良い掛け合いと、少しずつ広がる謎が絡み合い、続きが気になる作品です!
ミリアとエリック。
ときに減らず口を叩き合い、
ときに文化の違いから爆笑ものの勘違いを放つ。
彼らを見ていて思う
日々を生きるのに一生懸命な我々大人たちへの応援歌だ、と。
歌、じゃないですけどね。笑
それなりに楽しい日々だけど、一番の夢はもう見なくなったり
責務の全うに忙殺されて、心から笑うことがなくなったり
本音を言わなくなったり
……身に覚えありませんか?
20代半ばの彼らは立派なオトナ。
青春まっしぐらではないんです。
分別を付けて、役割をこなす。
いやなことだって、ぐっと我慢しちゃう。
そんなオトナだって、
もう一度希望を持ったって
本音でぶつかり合ったって
いいじゃない!
もっと日々を楽しもうよ!
そんな風に語りかけてくれている気がします。
心のエナドリ、ここにあり!
何気なく口に入れただけなのに、手が止まらない。
そう。
このお話はまさにそれ系…
ピーナツですか?
かっぱえびせんですか?
人によって「止まらない」は違うことでしょう。
しかし、このお話は、多分大多数の人が抜け出せなくなる底なし沼です。
もっと読まれていいと思う。
あ、でも敵に塩を贈るようなことになりそうで怖い。(笑)
いやしかし!!
やっぱり読んでほしいなぁ。
だって面白いもん。
早く続きが読みたい!!って心待ちにしちゃってるもん。
そしてこのお話の凄いところは、
『心の奥の、何かよくわかんないとこでにまにましちゃう』
ことだと思うのです。
わかり易いにまにまじゃないの。
え? いま私、どこでにやついてるんだ?
みたいな場所でにまにまできます。
なに言ってるかわかんないでしょ?
読んだらわかるので、是非!!