娘の願いが歪んで叶った結果の恐怖

死はすべての人間にとって一回きりのものである。
だが、愛する人の死を認めなくない、誰もが思うであろうその真摯な想いが、時に余計に恐ろしいことになるのだーー

訳のわからぬ事態を一人で抱えねばならない不安や恐ろしさ。
自分のせいで、大事な人に何度も死を経験させてしまう罪悪感。
主人公のそれらの想いに同調し、読みながらたくさん恐怖を味あわせていただきました。

最後の一言「ちゃんと」に万感の想いが込められていて、異常な状況は、愛する人の死を素直に悲むことすらできなくなってしまうのだなと切なくなりました。

とりあえず最後はハッピーエンド(?)でちょっと安心。
楽しませていただきました!
主人公の幸せを願うばかりです。

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