純粋なイマジネーション

おそらく、この作品は作者が本当に描きたいお話なのだろう。
純粋なイマジネーションが作中からも窺う事が出来、作者による『私はこういうのが書きてーんだ!』というパワーに溢れている。
そこには文章の巧拙も、ストーリーの客観的な整合性も度外視され、シンプルかつ抜き身の衝撃を味わう事が出来るだろう。

この作品の魅力は主人公とヒロインのやり取りが多分なところを占めていると思う。
割と突拍子もない展開によって急接近した二人が、片やドギマギしつつ、片や翻弄しつつ、日常のような非日常のような、不思議な一時間を過ごす。
読んでいると『もう一時間じゃなくて良いじゃん! じれってーな! 俺がいやらしい雰囲気に(略』という気持ちになる感じのお話で、そう言うのが好きなら一度読んでみてはいかがだろうか。