「森の中で出会った、鬼の子と人間の男の絆」とんとん。からりん。

この作品は、私が幼い頃に読んだ「おむすびころりん」に似て、やさしい響きがします。

作者は、森の中で起こるさまざまな現象を詳細に描写しています。朝の光の粒は、リィの瞳にキラキラと輝きます。深夜の雨のつゆは、リィの唇に冷たく染み込みます。笹の葉は、リィの鼻にくすぐったい感触を与えます。下草は、リィの足にやわらかく触れます。森は、リィにとって敵であり味方であり、家であり遊び場であります。
リィは、森の中で自由に暮らしていましたが、ゼオと出会ってから、森の外の世界に興味を持ちます。リィは、森を離れることに不安を感じますが、ゼオと一緒なら大丈夫だと思います。この作品は、リィとゼオの未来を感じさせる世界を素晴らしく描いています。心地よい作品をありがとうございました。