ブロマンス! その一言に尽きる二人の関係性

幻獣を食材に料理を作れば、食した者を魔法使いにする神の料理人ルネ。
亡き王に仕えたルネを訪ね、自らの「王冠」として召し抱える王子エティエンヌ。
二人は魔法料理を食べ戦局を有利に進めていくのだが、極限状態の戦争の中、それぞれの関係性を見つめ直していく。

女性の趣向が強いブロマンス物語ですが、「幻獣料理」「戦略戦術」「立身出世」といった、男の子が好きそうな要素もたっぷり詰めこまれています。
事実男性の私も続きが気になり、3章終わりまで読み進めてしまいました。

それも丁寧な描写、考え抜かれた時代背景、世界観はもちろんのこと、主役二人の関係性に魅了されたから。

ブロマンス! その一言に尽きる二人の関係性は、土台をきっちり整えればこうも万人を惹きつけるストーリーに仕上がるのか。
それもそのはず。人間関係の機微を描く事は、どんなジャンルの小説でも大事な事。

是非本作を読んで、その筆致に酔いしれてみてはいかがでしょうか。

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