傭兵たるもの

――１９年前。
“災厄”と魔族の襲来により３００年の歴史に終止符が打たれようとしていたガレント竜国。
だがしかし、“北の竜騎士”や“大陸最強”などで謳われる彼らは、絶大なる犠牲を払うことで魔族たちを退け国に勝利をもたらした……。

竜国暦３７７年――現在。
勢力は縮小していき、“娼婦の街”と嘲笑され続けているガレント竜国。
そこへ、悪い噂で有名な傭兵団がやってくる。彼らを統率しているのは眼帯を付けた若い青年で“血塗れのオーガ”と畏怖されるほどの異名と強さを持っていた。
この国も遂に終わりを迎えたかと思われたが、傭兵たちは来るや否や、街の復興作業と治安維持に取り掛かっていった。
彼も仲間と共に働き、依頼をこなし、戦場を駆け、幾度も死線を潜り抜けていった。

７年後――。
国を思い街の人たちに真…続きを読む