ぜひ実写ドラマで見たい作品
- ★★★ Excellent!!!
主人公真知子は32歳の婚活中「学生食堂のおばちゃん」。
この「学生食堂のおばちゃん」という職業が、どうにも婚活相手からウケが悪いようで、いつも「若い男漁りをしてそう」「仕事を変えてほしい」などと言われ、交際は不成立に終わってしまいます。
そんな彼女にちょっかいをかけてきたのが、院生の超ド級イケメン27歳の白南風君。彼のコミュ強で陽キャモテ男特有のぐいぐいとしたノリが、コミュ障陰キャ真知子さんには恐怖でしかありません。
にもかかわらず女よけを目的に、真知子さんに恋人の振りをしてほしいとつきまとってきます。
自己肯定感強すぎで、ちょっと無神経とも思える発言をする白南風君。逆に自己肯定感低すぎで謙虚を超え、卑屈な発言をしてしまう真知子さん。
互いに意見をぶつけ合い反発しながら、徐々に互いの言葉に理解が深まっていく様子が素敵です。
言葉と言葉の丁々発止、時に隙を見つけて互いの急所にザクリと抉り込むやりとりは、読んでいて幾度もハッとさせられました。
最初のうちは白南風君に苛立たしく感じますが、それは主人公の真知子さんの感情に同調してしまっているからかもしれません。真知子さんが白南風君に好意を抱くようになれば、きっと彼の本来の魅力が伝わってくるのでしょう。
年上社会人であることに引け目を感じている真知子さんと、年下学生であることに引け目を感じている白南風君の、互いに「相手にとって物足りない人間でいたくない」と思いやるからこそのすれ違いも良い!