王道一直線の、剣戟譚

基本的に、この作品は主人公の一人称視点で物語が進みます。
よって、主人公である秋津光一郎くんの心情がダイレクトに伝わってきて、彼の純真さと頑張りに、思わず声に出して応援したくなってしまいます。

好きな女子のハートを射止めるため、少年は剣を取る。初めは弱くても、鍛錬を重ねライバルや多くの試練を乗り越えて、成長していく。
中には卑劣な策略に翻弄されたりしますが、諦めない姿勢が活路を開く。まさに王道一直線。

それと、特筆すべきは剣戟描写。
作中では剣の型についても詳しく説明され、まるで木剣同士のぶつかる音までが聞こえそうな迫力に、息をのみます。さらに技や型の名称までも作り込まれていて、ネーミングセンスが光っています。

面白いのはもちろんの事、とても勉強になります。

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