日本が日露戦争に勝利し、剣術が学校教育として普及した日本。天才美少女剣士・望月螢に一目惚れした少年・秋津光一郎が、彼女に相応しい男になるため、至高の剣を目指して剣の道を歩みだす。
主人公の光一郎は絵を描くのが趣味の温厚な少年。そんな光一郎が恋した望月螢は、『至剣流』の免許皆伝を持つ天才美少女剣士。一方の光一郎は、これまでまともに剣を握ったこともないド素人。圧倒的な才能と努力の壁を理解しながらも、螢に恋した日から剣を振り続け、最強の剣士を目指す光一郎の姿が熱いんです。
そんな光一郎を隣で見守りながら、片思いを募らせる少女エカテリーナの乙女心がもどかしくて、純粋な少年少女の三角関係に胸が詰まるんですよ。
幾度も敗れても再戦を繰り返す光一郎に荒削りながらも才能の片鱗を認めた螢から、至剣流の入門を促され、光一郎の本格的な修行が始まる。果たして光一郎の剣は至高の頂きに到れるのか。恋心と剣戟が交錯する剣術青春ラブストーリーです。
(「和風&歴史」4選/文=愛咲優詩)