緻密な筆致で描かれる、世界の理。
- ★★★ Excellent!!!
まず最初に、冒頭からして読み手を選ぶことは間違いありません。しかし、もしこの世界に一度引き込まれたなら、それは無二の読書体験の始まりになるでしょう。
徹底して描かれる、殺戮と不条理。
それらは作者様の豊富な語彙と、独特な文章のリズムから直に脳へと情景を思い起こさせ、その惨状を目の当たりにすることが出来ます。さらに一話一話も短く、テンポよく読み進めることが出来ます。
現状、まだ全体の三分の一も行かないほどまでしか読み進めていない状況であり、主人公たち一行について等、謎に包まれた部分も多いです。しかしそれらは判明していくにつれ、さらに世界の解像度を上げていくことに繋がるでしょう。
まさに『ダーク』なファンタジー。
目を背けつつも、物語を追いたくなる魅力が詰まっています。