おてもとにご注意
鈴ノ木 鈴ノ子
おてもとにごちゅうい
どこぞのファミリーレストランの座席にいた。
目の前に おてもと と書かれた箸袋に入った箸が置かれている。
それ以外には何も置かれていない。
ただ、目の前に箸が置かれている。
私は箸袋から箸を取り出してみた。
利久のどこにでもある箸だ。
バサリと音がした。
目の前には冊子が一つ、いつの間にか置かれている。
箸を袋に戻して、私は両手で冊子を手に持つと、胸元まで引き寄せた。
表題に、ただ一言、メニューとだけ書かれている。
最初のページを捲ると、表紙裏に店舗紹介のような但書があった。
『当店にお越しくださり、誠にありがとう存じます。
多種多様な食材を取り揃えております当店は、どの様なお望みにもお応えいたします。
左ページの「」におてもとの箸にて食べたいものを空書してください。
すぐにお作りさせて頂きます。』
「
※ なお、
おてもとにご注意 鈴ノ木 鈴ノ子 @suzunokisuzunoki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます