色彩が映える!因習村に洋のモチーフが不思議に絡む、想像膨らむホラミス

凛汰は父に会うため櫛湊村を訪れる。その日は神事・姫依祭が執り行われる日であり、彼もそれに参加するが――

暗闇に淡紅色や赤の映える冒頭から引き込まれました。冒頭に限らず、本当に色使いが印象的で、美しいです。
色が見えるだけでなく、文章が映像で見えるシーンもいくつもあります。それは悍ましい絵であったり光景であったりするのですが、どうしようもなく綺麗で、鮮烈です。

憑坐、まれびとといった日本的に感じるもの。楽園や知恵の実といった西洋的に感じるもの。さらには双子などの要素に、案山子やハナカイドウ等も印象的に提示され、思わず鼻をひくつかせてしまいます。
それらは絶妙に絡み合い、象徴的・示唆的に感じられ、物語のこれからをにおわせているように思えてならないのです。

圧倒的な筆力の作品をお探しの方。
民俗学、宗教、オカルトなどに興味のある方。
提示される様々なものから物語を考察したり、展開を予想したりしたい方。
ぜひ、読んでみてください。物語はまだ第2章ですので、追いついて最新話に並走することも可能です!
もっともっとたくさんの方に読まれてほしい作品です!

※2-3までを読んでのレビューです。

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