表紙を捲ればそこは異世界。貴方は空を舞い、命と話し、喜びを分かち合う

冒頭だけで鳥肌が立ちました。すごいです。
表紙を捲って小説を読み始めたはずなのに、異世界にいたんです。まるで、扉を開いてくぐり抜けたみたいに。
世界が、登場する人々が、竜が、風や草木が。すべてが生きています。こんなにも命が輝き、種種の愛情に満ち、感謝や祝福に溢れた世界があるなんて。
そして、自分もその一員になれる喜びを知りました。

私が特に好きなのは、竜の飛翔シーンです。竜の背からの視点、少し離れたところからの視点……と自由自在に切り替わりながら、竜と飛ぶ・竜が飛ぶとはどういうことなのか、わかります。映像や感覚がリンクします。竜とはなんて力強く、愛らしく、美しいのでしょう。
もうひとつ特に好きなのは、「おはなし」するシーンです。慈愛や無邪気、神秘的であたたかい感覚が肌に染み込んでくるようでした。すべてが愛おしいのです。

これは「読書」というより「体験」。
この世界にまだまだ立っていたい。そう思います。

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