堅実で過不足ない王道のファンタジーは懐かしくもあり、だからこそ新しい

『水の乙女』という祭事の重要人物に選ばれた辺境の村出身の主人公が、その任務をまっとうすべく王都へ向かう道中に空賊に攫われてしまうというセンセーショナルな立ち上がりからはじまるストーリーに、思いもよらない展開を期待せずにはいられません。主人公ニコラを待ち受ける運命を丁寧に、かつ堅実な筆致で描く本編は王道さも相まって安心して読み進められます。やや古風な印象もありますが、ファンタジー全盛のweb小説界においても良質な出来栄えなのは一読するだけで明らかになるでしょう。読んで損はありません。ぜひオススメします!

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