The most appropriate approach for the summer book report 5

「全国・真夏の読書感想文コンクール」 「夏の一冊」部門講評

   審査副委員長 読綿杜どくめんと大学教授 一初いちはつ理一郎


「真夏の読書感想文コンクール」は、公の行事として、すでに七十年の歴史を積み重ねている。そんな中に、本年度は特定企業の事業名を冠した部門が新設された。これは公教育からの逸脱ではないのか、との意見も当然多く寄せられたわけだが、すでに報道その他で世間にも周知されているように、読書感想文コンクールという営み自体、今や公正中立さを維持することが非常に難しくなっている。身元も不確かな有象無象が子供の作文の宿題をネットで請け負い、しかもその中身にしたところが、AIを使ってものの数秒で流れ作業のように量産できるご時世である。

 これもすでに広く報じられていることだが、カケヨメ学習機構はそういった作文教育の危機に対してモデルケースを提示する目的で、文部科学省の後押しを得つつ、今回の「夏の一冊」を立ち上げた。理想論を語っているだけでは、いずれネット上の日本語生成プログラムに作文の宿題そのものが乗っ取られるだろう。今後とも生徒たちに感想文を書くことの意義を説くためには、今の時流をある程度認めつつ、思い切ってベンチャー企業の商業的な試みも併せ呑む覚悟が、われわれ教育者に求められているのではないか。

 そういう事情で、パイロット版的な不完全さを承知しつつ、今回は小学生の部に「夏の一冊」部門を急きょ新設する運びとなったわけだが……結論から言うと、失望と安堵がみごとに相半ばする選考作業だったと言えるかも知れない。

 もとより、今回の「夏の一冊」のサブスクサービスは、初年度ならではの不手際もあり、割り引いて評価しなければならない側面も多々ある。各課題図書のあらすじ紹介サービスがやや過剰に過ぎたのでは、という意見などが、その最たる例だ。このあたりは塩梅を調整しつつ、来年度以降に期待をつなぎたい。

 が、作文力の怪しい生徒向けにサンプル文章を例示し、その組み合わせだけである程度まで作文を完成させることができるという仕様などは、やはり問題ありと言わざるを得ない。具体的な話をすると、「夏の一冊」部門の感想文の応募総数は二七一三三点だったわけだが、そのうちの一九四〇〇あまりがほとんど同じ内容で、かつ極めて近似した文章構造だった。実際に読んでみた感触だと、全体の八割以上が同じ作文のコピーとしか思えないお粗末な状況である。

 加えて記しておくと、今回「夏の一冊」部門での最優秀感想文賞、文部科学大臣賞の選定は、いずれも見送らざるを得なかった。該当作がなかったのだ。上位二十点ほどの感想文は確かによく書けてはいたものの、全国コンクールの入賞作とするにはやや中身が落ちる印象だった。

 審査員の間では、以上の結果を持って今回の試みは失敗であったと断じるような、ことのほか厳しい意見もいくつか出てきた。応募層の偏りや応募数の少なさもあり、今ここで明解な傾向を論じるのは差し控えたいが、「夏の一冊」部門だけいささか応募作品が色あせて見えたのは否定できないだろう。

 一方で、今回のようなサブスクサービスのおかげで、ほんの数行を書くことにも難儀している生徒が、しっかりした文章の作文を提出できた例も数多く出てきたわけで、仮にこれらの生徒をこれまで同様突き放すことになると、やはりこれまた負のスパイラルを黙認する結果になりかねない。それも確かである。

 いずれにせよ、性急な判断はよろしくない。生徒の作文指導にベンチャー企業の推進力をどう活かしていくのか、という問いかけは、今後も議論を深めつつ、さまざまに試行錯誤を続ける必要があるだろう。


 ネットサービスならではの双方向性がプラスに作用した部分も、もちろんあった。このあたりのサービスが実際どのように行われたのか詳細は不明だが、作文添削などのやり取りの中で生徒の個性をことさらに引き出すようなアグレッシブなアドバイスのできる指導員でもいたのか、従来の応募作にはなかったような、強烈な光を放つ感想文がいくつも現れた。文章の内容そのものは、特に我々のような旧世代の人間には戸惑う部分も多いが、小学生でここまでの熱量を文章化できることは素晴らしいし、それを可能にした指導のあり方も決して低く見るべきではない。

 というわけで、いささか型破りではあるけれども、審査員全員で考案した特別賞を二点の作品に贈ることとなった。五年生の八雄やおイスキさんの「『キミに贈る、九月のキラキラ』、私が解釈するベストカップル 卓哉と仁斗は永遠に」に作品愛マグマ賞を、そして、六年生の綿樽めんたる彩史子あやしこさんによる「『キミに贈る、九月のキラキラ』を読んで 十二歳で知った真実の愛 雅紀クンは私のお嫁さん!」にはキャラ愛爆発賞を。お二人のこれからの人生にも、読書の楽しさが共にあらんことを祈りたい。


 さて、「夏の一冊」部門には最優秀感想文賞の該当作がなかったと申し上げたが、実は一点、審査員の間で大いに話題になった文章があった。厳密に言えば、この部門の感想文として受理するには規定の上でやや難があり、色々とツッコミどころはあるのだが、文章としての魅力には抗いがたく、合議の結果、最優秀エッセイ賞として、今回の「夏の一冊」部門唯一の入選作とすることにした。

 なぜ感想文賞でなくエッセイ賞なのかは、読んでいただければ判る。受賞者の親御さんにおかれては、おそらくこの事態に大いに戸惑っておられるやも知れないが、アイロニーでなく、このような読書体験ができる家庭には、心からの祝福を贈りたい。などと書きつつ、審査員一同、無意識下で今回のコンクールを徹底的に笑い飛ばしたい気分になっているのかも知れないとも思う。と同時に、本感想文はカケヨメ学習機構のビジネスの諸問題をあぶり出す形にもなっているとは思うが、その件を語るのは本稿の趣旨ではないので、ひとまずここで筆を置きたい。





全国・真夏の読書感想文コンクール 小学生の部・「夏の一冊」部門 最優秀エッセイ賞


「夏の一冊」を読んで

                       五年三組  熊猫ミミ


 ある日、学校から帰ると、お母さんが「今年はこれで感想文書くのよ」とノートパソコンの画面を指しました。「夏の一冊」というタイトルが大きく出ていました。聞くと、夏休みになったら毎日少しずつ物語の中身が送られてくるんだそうで、それを読んでいって感想文も書けるよう、手伝いをしてくれる会社とけいやくしたんだそうです。

 毎年の夏の課題図書は、話が暗くて私にはどうも苦手なのが多くて、いつもギリギリまで書けないでいました。今度のは明るそうなタイトルだったので、ちょっとうれしい気分になりました。でも、パソコン上で読まなければならないこととか、どこまで読んだのかがお母さんにつつぬけなこととかを聞いて、いっぺんに読む気がなくなりました。けいやくのお金は高かったそうですが、いざとなったら図書館で好きな本を借りてきて書けばいいか、と思い直して、とりあえず私はだまってました。


 夏休みの少し前のことです。「夏の一冊」を読み始める準備のようなものをやるということで、お母さんが私にノートパソコンを向けて、色々横から説明し始めました。私は少しゆううつな気分で話を聞いていたのですが、そのうちお母さんが、あれ、というような顔になりました。何かをダウンロードして、たぶん小説の一部を出そうとしているようなのですが、うまくいきません。あせったお母さんはじきに一人でパソコンに没頭して、仕方ないので私は外に遊びに出かけました。

 帰ったら、お父さんも一緒になって、パソコンの前で二人してあーだこーだと言い合っています。はっきり言って、二人ともパソコンは苦手です。そのうちケンカみたいなことになって、いったん収まって、またケンカして、そんなのが夜になっても真夜中になっても終わりません。

 翌日は日曜日でしたが、私が起きるとつかれ切った顔の二人がやってきて、ちょっと座りなさい、と言いました。パソコンを挟んでテーブルに座ると、夏休みはこれを読んでいきなさい、とお父さんが言って、「夏の一冊」の画面を指しました。どうやらトラブルが解決したようです。それはいいのですけれど、読んでみた文章はとてもむずかしくて、何が言いたいのかもよくわからず、こんなのを夏中読むのかと思うと、目の前が真っ暗になりました。

 たぶん、私は思い切り不満そうな顔をしていたと思うのですが、テーブルの向こうで並んでいる、赤い目でひどく眠そうなお父さんとお母さんを見ると、はっきりいやだとは言えなくなりました。


 そういうわけで、私はその日から少しずつ「夏の一冊」を読み始めました。

 少しだけましだったのは、私の読むところは両親もいっしょになって読んでくれて、むずかしい漢字とかよくわからない言葉とかはいくらでも聞けたことです。いつもなら私の本読みなんかほったらかしなのに、よほどわかりにくい話を読ませているという自覚があるのか、二人とも異様に親切でした。

 おかげで、「夏の一冊」のストーリーはだいたい理解できました。理解できても、おかしな話だという感じは変わりませんでした。こんな変な形式の文章は、ほんとに読んだことがありません。

「夏の一冊」は、ある会社の物語です。なんでも、学校の読書感想文の宿題を子供に細かくアドバイスしてお金をもうける会社なんだそうです。つまり、小学生たちに本を読ませ、ちゃんと話がわかったかどうかをチェックして、わからない子には話の中身をしっかり言い聞かせ、それから感想文の書き方なんかも細かく指図して、立派な作文になるまで面倒を見る、そんな会社です。

 私はすごく変な気分になりました。どこがどう変なのか、自分でもわかりません。

「ほんとーにこれが、ええと、私の夏の課題図書、なんだよね?」

 つい、そんなおかしなことを聞いてしまったのですが、お母さんはにっこりして、

「うん、そう。これが、ミミが夏休みに読むおはなしだよ」

 と答えました。何かだまされてるような気がしましたが、わからないので仕方ありません。


 物語は手紙のような文がいくつもつながる形になっていて、その手紙も、なんというか、学校の保健だよりとか、ダイエットフードの広告みたいな感じの文ばかりです。主人公は、たぶんその変な手紙を書いている本人だと思うのですが、名前も出てきません。他のキャラクターも、特に悪役とか友達役とかはおらず、ほとんど一回きりな人物ばかりです。

 お父さんによると、この話は、教育ビジネスを立ち上げた主人公達が、無事にひと夏の商売をコンプリートできるかどうかを描いた、ハラハラドキドキの熱いドラマなんだそうです。そう語るお父さんの顔は、妙に白々しくて、やっぱり私は何かだまされてるような気がしてならなかったのですけれど。

 話は途中まで順調に進みました。主人公たちは大げさな広告を出し、お客を集め(集まってきたシーンはありませんでしたが、多分集まったのでしょう)、それから何人かの作家さんに、子供たちが喜んで読める小説を書くことをたのんで回ったようでした。

 ここはわかりやすい展開でした。作家さんは、私も知ってる本物の有名作家の名前をそのまま使っていたからです。こんな忙しい人たちに六月にお願いして、七月に原稿がもらえるはずがありません。小学生の私でも分かることですから、これはみえみえの失敗ルートなんだろうなと思っていたら案の定でした。四人いた作家さんが、色々あって一人だけになってしまったのです。夏休みが始まったそのタイミングで、です。

 少しおもしろくなってきた気がしたのですが、その後がいけませんでした。なんと、一人だけ残っていた年かさの作家さんが、若手の子分のような作家さん二人を無理やり呼びつけて、逃げた人たちの後をつがせたのです。強引すぎる上に、全然盛り上がらない話運びだと思いました。

 でも、信じられないことに、ここを読んだ時、お父さんとお母さんは死ぬほど笑い転げていました。

「なんで笑えるの?」

 と私は聞きました。こんなジャイアンみたいな乱暴な話、小学生向けの物語じゃないとも思いました。さんざん笑ってから、ようやくお父さんが説明しました。

「いやだからね、いくら後輩の作家でも、忙しい人をこんなふうに呼びつけたりはしないよ。たぶん……というか、間違いなく、この二人は仕事がなくて、生活にも困るぐらいだったんだよ」

「だったらこんなにえらそうな言い方しなくたって」

「だからさ、少し強めに命令してやらないと、ぐずぐす逃げるような二人だったんだよ」

「この二人はなまけものだったの?」

「ああ……そういう言い方もできるかな」

 なまけものだったんなら仕方ないなあと思いましたが、それならそれでそのことをきちんとどこかに書いておくべきでは、と思いました。ちょっと雑な物語です。

 それから会社はみるみる立ち直り、夏の後半は順調に進むように見えましたが、実はそこからがトラブルの連続でした。次から次へとおかしな質問が会社に寄せられてきたからです。

 たとえば、ファイルの操作がわからなくて、何人もが同じことを繰り返し質問してる場面がありました。私は、

「こんな物分りの悪い人がなんで大人になってるのよ」

 と、ついバカにしたように口に出しました。するとお母さんが、

「それはそうじゃないの。物分りが悪くても大人にはなってしまうものなの」

 と、なんだかムキになって返してきました。お父さんまで、

「そうだ。物分りが悪いのは本人の責任じゃない」

 と意見をそろえます。

「でも、それは子供の間にしっかり努力しなかったからじゃないの?」

 と私がさらに反論すると、お母さんはすごくふきげんそうに、

「努力してもわからないものはわからないのよ!」

 と逆ギレしました。横でお父さんもうんうんとうなずいています。

 私はそこで口を閉じましたが、なるほど、こんな大人たちがいるのなら、ほんとにこんな教育会社があったとすれば、さぞ大変な苦労をしているだろうな、と思ったのでした。

 物語の中では、おかしなお客たちは、他にもいっぱい出てきました。ネットのことが全然わかってなくてとんちんかんなことをたずねる人。会社とのけいやくの中身をカン違いしたままでとんでもない注文をむちゃぶりする人。悪い人の話も次々に出てきました。作家さんたちがてつ夜続きで書いた文章を勝手にコピーして、自分のマンガに作り直してもうけようとする欲深な人とか、この会社のお仕事を丸パクしながら「代わりに感想文を書いてあげるよ」と子供をそそのかすような人とか。

 ほとんどが、悪い子供ではなくて、悪い大人の話です。これにもあ然としました。こんなにいっぱいひどい人間ばかり現れて、この会社はどうなってしまうのだろう、と思いました。

 ところが、終わり近くになって、話はとんでもないことになります。その会社は、それまで悪い人たちにひたすらたかられ続けてきたようなイメージでした。けど実は裏では、逆に悪い人たちをしっかり調べ上げていて、次々に身元を突き止めて、訴えたり警察に突き出したりしていたようなのです。私にはよくわかりませんが、示談金や慰謝料というものがあって、悪い人からたくさんお金をしぼりとる仕組みがあるということでした。

 つまり、この会社は、うまく悪い人たちをおびき寄せ、食い物にされているように見せかけて、逆に食い物にしていたということです。

 すごい話を読んでしまった、と思いました。なにがすごいのかよくわかりませんけれど、何かこう、世の中の見方がひっくりかえってしまったような感じです。

 お父さんとお母さんもなんだか喜んでいました。めんどうな問い合わせとかクレームが次々に出てきた時は、両親とも「世の中なんてこんな人間ばっかりよ」とか「会社に来るクレームなんて、こんなのばっかりだ」とか言って、読みながらひどくやさぐれていたような様子でした。でも物語の中で悪人たちが一網打尽になっているらしいことを知って、まるで本当に自分の会社が大てがらを立てたように大はしゃぎで、しまいには二人してビールで乾杯していました。

 もしかしたらこの物語、めったに読めないような名作なのかもしれない、初めて私はそう思いました。

 ただ、気になったのは、この会社はいったいいつからこんなエグいことを考えるようになったのかということです。同じことは、物語の中でも触れられていましたけれど、この会社は最初から悪人を食い物にすることだけを目的にしていたようにも見えます。もしそうなら、ダンジョンの魔物を倒すために結成したパーティーが、実は宝箱をあさり回ることが真の目的だった、というお話のようなものです。そういうのってアリなのか、と考えてしまいました。

「いや、アリだよ」

 と、お父さんは断言しました。

「会社は金もうけのためにあるんだし。それに、悪い業者を捕まえることは、子供の将来の教育にも、もちろんいいことだ」

 そうなんだろうか、と思いました。というのも、子供たちの感想文を手伝うというその会社の仕事は、最後の方はかなりグダグダで、本当にこんなサービスだとお客も会社も大変だなと思ってしまったほどです。でも、最後の最後でたくさんお金をかせげたことは確かでしょうから、お仕事としては成功したのは事実です。その意味ではこの話はハッピーエンドです。

 どうとらえていいのかちょっとわからなくなりました。その時、ふとパソコン画面のはしにたくさんのメニューが並んでいるのに気がつきました。そういえば、私が読んでいるこのネットサービスも、感想文を書くためのアドバイスを色々用意してあるという話だったのでした。

 その時はもう八月の二十七日で、残り時間も少なかったので、よく調べないまま、いちばん間違いなさそうな項目を開きました。「言霊くん」と言って、作文をどうまとめたらいいのか、かなり詳しいところまで手伝ってくれるようです。

 少し考えて私は質問しました。「『夏の一冊』の物語で、主人公が実は悪役よりも悪い人だったのだけれど、それがとてもかっこいいように見えるのを、どんなふうに感想文で表現したらいいですか?」。

 すぐに「質問を受け付けました」というメッセージが来ました。でも、三十分たち、一時間たっても回答は返ってきません。

 よく朝になっても答えは来ませんでした。質問がどうなったのか確認すると、「熊猫様の質問の答えは、現在三二九通りのタスクに分けて作成・分析中です」と返ってきました。ていねいに考えてくれるのはいいのですが、これでは間に合いません。急いでください、と頼んでも、他の人からのリクエストもあるのでこれが限界だとのことでした。

 三十日の朝にたずねると、「現在四八六三通りのタスクで実行中です」と返してきました。なんだか、答えようがない質問を受けてすごく悩んでいる、とてもきまじめな先生のような反応だなと思いました。それほど変なことをたずねたつもりはなかったのに、どんどんややこしく考えていっているようなのが不思議でした。

 そのうち、夏休みの終わりだからか、やたらと通信が混み合ってきて、これは質問を取り下げた方がいいのかな、と思いました。でも、「こちらのリクエストは最優先で処理しています」と答えてくれて、気のせいか「言霊くん」自身、とても張り切って仕事をしてるようにも見えましたので、かえって悪いなと思って、リクエストはそのままにしました。回答が気になりましたけれど、時間切れなので、私の感想文はここで終わりにしなければなりません。

「夏の一冊」は最後まで読みにくく、わかりにくいお話でしたけれど、平凡な言葉のうらには、人間の気持ちとかたくらみとか、その人が言いたくないこととかがいっぱいかくれてる、ということを、学ぶことが出来ました。びっくりしたこと、ひどく感心したこともいっぱいありました。そのうちのいくつかは、私はまだうまく言葉にできません。いつか、ちゃんと自分の言葉で、お父さんやお母さんといっしょになって、これがどれだけ変な話か、議論できるようになったらいいなと思います。

 それと、本当の世界でこんな変な会社を見物することができたら、毎日がとてもおもしろくなるだろうな、とも思いました。この会社はこの後どうなっていくのでしょうか。テンプレだと、これから悪い人たちに逆しゅうされるターンが来ると思うのですけれど……続編があったら、また両親といっしょに読みたいです。


  終わり


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この夏、いちばん正しい読書感想文の書き方 湾多珠巳 @wonder_tamami

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