圧巻のスペースオペラ! 宇宙の旅、科学技術、社会ドラマ、見所多数です

コールドスリープから主人公が目覚めるという展開で開幕する、王道スペースオペラです。

序盤からの畳み掛けるようなSF設定の数々が、圧巻の一言です。
新天地を求める宇宙の旅、画期的なエネルギー源の発見、未開の惑星でのファーストコンタクト、からの即戦闘。そして繰り出される無人戦闘機カオスファイターを始めとするメカの数々。
……構想何年なのでしょうね、いったい。
少なくとも私程度だと何年かかっても無理です。
それくらい、この作品の練り込まれた設定と描写力、作者様の深い知識に圧倒されました。

物語についてですが、ベースは種の生存を賭けた移民船の、未知の種族との戦いがベースなのですが。
その船は当然ながら超大規模でして、そうなれば内部には一つの国というか、世界と呼べるレベルの社会が出来上がっております。
そしてそこで繰り広げられる日常、非日常がこれまたイベント尽くしなのです。
格闘技大会、パイロット育成のためのゲーム大会、社会派ドラマ、暗躍する組織が繰り広げる暗殺劇、などなど。
「あれオムニジェネシス読んでるんだっけ」と忘れそうになるくらい、読み進めるうちに世界が広がっていくのです。
次々と流れる映画を眺めている気分になれます。

キャラクター数も凄いことになってます。
登場人物が多いと、キャラ付け大変なんですよね……。
設定管理と言いますか、それぞれの背景とか、個別に作らないと行けませんし。
これだけ人数がいて、良くこんなに濃厚な話を展開できるなあと、新しいエピソードを読むたびに唸らされます。

何というか、カクヨムにもこんな本格派小説があったのかと驚かされました。
SFというジャンルの奥深さを感じさせてくれる作品です。

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