「きらい」に包含される肉感的な慕情

 刺さる人には刺さっていってそのまま抜けなくなるタイプの作品群。母親という肉親に対する冷たい憎が映し出すのは憎悪ばかりではなく、その皮を一枚剥いだ内側にある母への慕情である。