応援せずにはいられない。致死量超えのアオハルがここに!

【全章読了しての追加レビューです】

 一章ごとに主人公がいれかわる、アオハルオムニバス。
 恋が『降ってきた』一章
 恋を静かに『積もらせた』二章
 恋に『落とし、落とされた』三章

 三組の男女、それぞれが過去なかなかに深い傷を負っています。コンプレックスだったりトラウマだったり後悔だったり。
 未解決のまま封をしてきたのは自分の心を守るため。でもほんとうに大切な人ができたとき、未解決のそれらがべりべりと封をやぶって今を邪魔してきます。

 こじらせているし、熟成されちゃってるし、ひと筋縄ではゆきません。
 それでも、たすけてくれる友だちがいて、見守ってくれる年長者がいて、彼らは真に望むものに手を伸ばすべく、勇気をふりしぼって立ちあがるのです。

 愛しくて切なくて、だけどとびっきりたくましい彼らの奮闘をぜひ見届けてください。
 三組三様、推しカップルがきっとみつかります。


【一章読了レビュー】

 ヒーローであろうとした女の子と、普通であることを切望していた男の子。
 二人が出会ったとき、世紀のアオハルが幕を開ける!

 いや実際は、出会ってからはだいぶ経過してるし、その『だいぶ』の間にもそれぞれに色々こじらせてるんですけども。

 溺愛? イケメン? んな、若者がきゃっきゃしてるだけの甘酸っぱい青春ものなんてお呼びじゃねえんだよ。けっ。という方にこそ読んでいただきたい。

 こちら現在はコンテストにあわせていったん完結となっておりますが、将来的には三章仕立てのオムニバス作品になるようですので、まずはフォローを! フォローをしておきましょう! 話はそれからです。

 クリスマスイブに完結しました一章は、人の期待にこたえようとする自分と、こたえたくない自分に引き裂かれてしまった少女と、素晴らしき美顔であるがために居場所をなくし、世界から色を失っていた少年が主人公です。

 キレイごとではすまない青春の傷を、食べやすいようにお砂糖でくるんで深く届けてくれる。
 主人公の二人はもちろん、彼らを支えたり応援したり邪魔したりする人々も、みんなが生きた『痛み』を抱えている物語です。ぜひ、ご賞味あれ!

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