暗闇で知らずに触った涙の温もり、ただ痛くて寂しさが張り付いてた

僕はこの短歌を詠んで、意味は考えない。
僕はこの短歌を眺めて、言葉を見つめない。

うみが、はなが、たんぽぽが、
ほしぼしが、罪が、咎が、
すなが、目覚ましが、風が、
髪が、痣が、永遠が、
君が君に
しらしめる

押し寄せては、かえる波のずるさが
ゆらいではぼやける陽炎の嘘を
誰かがどこかで、
君が君に
叩いてはなでて、華やいで、堕ちる

断続としじまに、忘却を塗りたくり
ぶしつけな優しさを朧げに
泥仕合のさくらんぼ
いかめしいおまんじゅう
君が君に
そっと壊してたゆたんで


そんな過去の未来