第7話

 成り行きで。結局、ホテルで過ごした。

 処女だったらしい。この顔の綺麗さで処女は、さすがにちょっと引いた。

 女。ベッドの隣でのびている。その背中に、声をかけた。


「うまくいきましたね?」


 女の顔だけが、こちらを向く。


「本当に女だって。思わなかった」


「ほら、ひどいことされてるのが男のほうが、画面映えするから」


 メディアを開いて、見せる。


「なにこれ」


「見たまんま。バイトテロ画像ですけど」


 自分が、女の恥部を拭かされている映像。トップニュースになっていた。本当にロイヤルストレートフラッシュであがったらしい。テロップがそのまま不倫、賄賂、公金横領だった。葉っぱは別な課だからまだ出てないか。


「わたしの会社終わったじゃん」


「あんたは一応、除籍してあるから。明日からは自由の身だな」


「無職なんだけど」


「まぁ、二泊三日は保証されてるな」


 そろそろ、飯か。


「ほら。レストラン行くよ」


 伸びている女の尻を、叩く。この綺麗な身体が、まさかの純潔。世界というのは、どうやら狂っているらしい。


「行かない」


「は?」


「ホテルから出ない。こんなニュースやってるなか外に出たら、やばい」


「芸能人かよ」


「同じようなものよ。最低でも二泊三日はホテルにいるわ」


 図々しいな。



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