「第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト俳句の部」

自然や街の景色がハッと脳裏に広がったり、このユーモアにもっと浸っていたい～と癒されたり、緊迫感につい息をのんだり、こんなに複雑な情景をなぜ17字で表現できるのか…と心を打たれたり。
瑞々しい草花に、ふとしたところに在る美しさ、懐かしさのある、または「いま」だからこそ心に沁みる情景がそれぞれの句に詰まっていて、35句35通りの至福の時間を味わわせていただきました。
素晴らしいです。
何度でもお邪魔して読み返させていただきたいです！

たった十七音なのにその世界の広がりに驚かされます。
小さな小さな花から世界中の人々の願いまで、世の中の愛すべきものを皆に教えてくれる俳句たちです。

楽しんで拝見させていただきました。

ウクライナとロシアの戦争の一句

絶え間なき母の祈りやキーウの春

この「母の祈り」という言葉が想像させてくれるものは、さまざまな時代の母親の子への思い（絶え間なき、というのは聖書に記された聖母マリアから、現在育児中の女性たちまで、ずっと地域や時代を問わず同じようにという意味ではないだろうか？）だと思われ、そこから切れ字の「や」でシーンが変わり、ウクライナの首都のキーヴの「春」と書かれるとき「絶え間なき母の祈り」と切れて離れている戦場の春とも読めるし、逆に母の祈りが強い場所は日本ではなく「キーヴの春」とも読める。
子を思う母というのは岸壁の母というのもあ…続きを読む

春夏秋冬、それぞれの季節を詠んだ俳句が並んでいます。

厳しかったり、可愛かったり、哀しかったり、嬉しかったり。
それぞれの俳句の中に、様々な感情が込められているのが伝わってきます。

移り変わる自然の美しさと寄り添って綴られた、感性豊かな物語。
あなたもぜひ、感じてみませんか？

しっとりと落ち着いた調べ、
地に足のついた情景、
その中に小さな灯りを灯すような心情、

気取ったところも飾ったところもない、だからこそ光る言葉。

十七音が織りなす世界の奥行きが深く、読み込むほどに手元から宙に広がっていくような非常に味わい深い句集です。

俳句に詳しくないのですが、読んでいるとやわらかく、たまにユーモアもある情景に誘ってもらえるので、短い言葉なのに俳句も面白いなぁと思いました！