微笑ましくも、思春期爆発な高校生のモノローグから始まる物語。
自分が学生だったことを思い出しながら読み進めていくと、6話であっと驚かされました。
痴漢からこんのさんを助けた〈あき〉と、〈あきちゃん〉と交友を深めていくこんのさん。
交互に繰り返されていく二人の心情描写がとても巧みで、物語の中にどんどん引き込まれていきます。
特に物語終盤の『A fairy-tale』は……言葉になりませんでした。
感情の発露の描写がとても美しく、あきの気持ちがとても伝わってきました。
個人的には思春期の性や悩みをしっかり描写されているところも凄いと思いました。
リアルだけど、嫌さがないんですね。
本当に等身大というか……キャラが生きてると感じました。
おすすめの作品です。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
この物語はこんのさんとあきちゃんがある事件をきっかけにたまたま出会うところから始まります。
気になっていた女の子・こんのさんを助けたあきちゃんには実は誰にも言えない秘密があって――?!
こんのさんとあきちゃんのそれぞれの視点で交互でエピソードが綴られており、金星さんの素晴らしい心情描写によって2人の感情がありありと映し出されます。
その分、読者もこんのさん・あきちゃんと一緒に嬉しくなったり、心がぎゅっとなる展開が続いていきます。
日々のささやかな交流から徐々に距離を縮めていく2人が、心を通わせてハッピーエンドに向かっていく展開は、思わず一気読みをしてしまいました。
金星さんはまず6話までと仰っていましたが、7話まで読んで頂くと物語の展開がスッと入りやすいです…!
こんのさんとあきちゃんがハッピーエンドを迎えるまでのストーリーを皆様も見届けてください!
十六歳という多感な時期の恋愛事情に加わる特別な事情。
二人の主人公が繰り広げる恋物語は一筋縄にはいきません。でもそれは、お互いに触れ合い、確かめ合い、認め合い積み重ねていく純粋な恋愛のプロセス。どこか懐かしかったり、はたまたは現在進行形で共感する「気持ちの揺れ動き」だったりもするでしょう。
本作は二人の主人公の視点を時間の前後を重ね合わせながら積み重なり、とあるゴールまで突き進みます。故に次第に明らかになってくるお互いの気持ちを俯瞰しているようで、もどかしかったり、嬉しかったり、はずかしかったり、時には不満に思ったりと二人を見守るような視点で「生々しい十六歳の恋愛の一つの形」を楽しんで頂けます。
主人公二人の視点がエピソード単位で切り替わるというのが、また秀逸でまるで映画のような進行に主人公それぞれに没頭できるのが凄いのです。甘酸っぱい<ボク>と<あたし>の物語を楽しむのに最高の仕掛けとなっています!
ぜひご一読を!
この物語は、ある2人の出会いから始まる。それだけならば単純なボーイミーツガールであったのかもしれない。
けれど、そうならない事情が1つ、そこには横たわっている。
ままならない部分である。どうしようもなくちぐはぐな部分であり、当人だってそれは理解をしている。
感情移入しやすく、そして甘酸っぱい。
青春と一言で言えばそうなのかもしれないが、多分そんな簡単な言葉で片付けるものでもないのだ。
とかく2人が魅力的。
けれどこのちぐはぐな部分に気付いたとき、お互いどうなるのかハラハラもするのです。
魅力的な2人を、今から見守ってみませんか。
ぜひご一読ください。