第4話 魔法契約

 王族であるし、映し出されたステータスがヤバすぎるので室内に居る魔法契約をすることになった。


 神殿長と副神殿長だけでなく、念のために規格外のステータスだと判明したアルスとアリス。


子供なので理解できず、うっかり話してしまう可能性もあるためアルスとアリス、カインの3人を除く家族、親族と使用人、は二人が成人するまでは絶対に漏らさないという内容で最も厳しい魔法契約をすることになった。


 最も厳しい魔法契約の内容を破った場合には、魔法契約をした者たちは勿論だが、聞いてしまった者も青い炎で焼かれ灰となり命を落とすことになる。


 話をしている最中に用があって部屋に入ってきたり、扉の前で話ている内容を不可抗力であって聞いてしまった場合でも契約違反になってしまう。


 不可抗力で犠牲になるのを避けるために二人のステータスの事を知っている者たちで、これに関する話をする場合は、現在も展開されているが防音魔法の結界を張る魔導具を使って話すことに決まった。


 先程挙げた以外にも王城にも神殿にも政敵は居るので、盗聴魔導具が仕掛けられていたり間者送れ盗み聞きされる恐れもあるので、そんなことで死ぬことになったらたまったものではないからだ。


(ぐすんぐすん。痛かったよ……漣くん、あの魔法契約改ざんできないかな?)


(俺にはできないかな……凜にはできるでしょう。凜の魔力を使って魔法契約書を作成したんだからさ。因みにどんな風にしたいの?)


(そうだな……不可抗力で知ってしまった者は魔法契約を結べはOK、盗聴や盗み聞きの場合は、悪意があってそんなことをするわけだから盗聴や盗み聞きした者だけ契約違反になるみたいな)


(やってみたら)


 大人たちが話している間、俺と凜は念話でやりとりをしていた。

 魔法契約書を凜の魔力で作成した理由は、作成者より魔力量が多い者は、契約書の破棄や改ざんができてしまうからだ。


 作成者の凜は、魔力∞であるので、凛と同じく魔力∞の者が万が一居たとしても同等であり上まっていないので、破棄も改ざんもできない。


 唯一できるのは契約書作成に魔力を使われた凜のみである。


 因みに0歳児に魔力をこの紙に流せと言ったところで、できるわけないので指先をちょっとナイフで切って魔法紙に凜の魔力を含んでいる血液を垂らすことで行われた。


 痛いのが嫌いな凜は、大泣きしていたが致しかない。


 契約内容は、凜がやらなくても他の者が契約内容を口にすればその通りに文章が浮かび上がってくるようになっている。


 まあ、他の者が契約内容を口にすればその通りにできるので、魔力が低い者の魔力で魔法契約書を作成し、契約内容を悪い王族や貴族、悪徳商人が口にして魔法契約することもできるが、この場にそんな者は居ないから問題ない。


 凜が改ざんを試みたら簡単にできたが、契約内容が変わっていたら変に思われるので、契約書にも改ざん部分を隠蔽魔法で隠蔽させた。

 最初の契約内容の下に凜の言った文言を注意書きとして加えただけなので、契約内容文を書き換えたわけではないので、再度確認されてもわからない。


「神殿長、副神殿長。魔法契約までする事態にまでになってしまったが、ご苦労だったな」


「いえいえ。こんな素晴らしいステータスが見られたので感動はあれど苦労はないですぞ」


「私達が赴くのは、王族のステータス鑑定の儀ですから同然のことです」


 国王陛下から労いの言葉を頂いた神殿長と副神殿長はそう言葉を返して王城をあとにした。


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異世界で聖剣を抜いてしまい勇者と誤認される 紅 蓮也 @-T2Ya-

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