「神」になるべく造られた少年は、「人」の世に抗い「神」を斃せるか
- ★★★ Excellent!!!
人間に造られた、悲しき生命体。生まれながらに強大な力を持ちながら、より強大な力に何度も翻弄され愛する者とも引き離される悲しき少年。それが「八彩」です。
「神社」と呼ばれる、一見旧時代的に見える組織が最先端の科学と権力により支配する世界。
本作は、その支配を覆すために戦うレジスタンスと共に、生まれ育った組織に抗い戦い続ける八彩の姿を描く、本格バトルアクションです。
独特の世界を背景に描かれるバトルシーンは、とにかくどれもカッコいい!
八彩の姿はどこまでも強く、優しく、美しく、悲しい。読者を惹き込まずにはいられないほどの魅力にあふれています。
ヒロインが二人いるのもいいです。
一人は八彩と真の愛情を交わす、儚いほどに美しい美桜。
もう一人は、ごく普通の少女でありながら戦いに身を投じ、読者に近い目線で八彩を見つめ、八彩に真っすぐに語りかけるサクヤ。
タイプも立場も全く違う二人の女性キャラが、物語に華を添えると同時に八彩の魅力をさらに引き出してくれます。
八彩の前に立ちはだかる強敵たちも、文句なしに強くて圧倒的!
果たして八彩は勝てるのかと、何度も本気でハラハラさせられます。
数々の戦いの果てに見える、八彩という少年の姿と、彼を生み出した「人」の姿とは。
胸の高鳴りが止まらない、本格バトルエンタメをぜひ最後までお楽しみください。