平安・スペクタクル・ライトノベル

面白くて一気読みしてしまいました。

 私の愛読書の一つに「西遊記」があります。このTAKAMURAはあの10巻からなる中国の壮大な冒険劇を読んでいるのと同じ気分にさせてくれました。

 その西遊記の何冊目かの解説で、「西遊記が書かれた時代、このような冒険活劇は珍しく、人々はこぞって読み漁ったことでしょう。当時の人たちにとって西遊記はまさに現代におけるライトノベルのようなものだったと思われます」

このTAKAMURAもその疾走感、躍動感、ともに西遊記を彷彿とさせるものがありますし、最後に神的存在の偉い人が出てきてやっつけてくれる、という構図も似ているように思われます。きっとそれこそがあの殺伐と、どんよりとした時代の持つ空気だったのでしょう。それを現代に生きる方が再現していることに大変感銘を受けました。

その他のおすすめレビュー

月森 乙@「弁当男子の白石くん」文芸社刊さんの他のおすすめレビュー788