歴史と伝説がおりなす大河ドラマ、TAKAMURA!!

小野篁(おのの たかむら)、平安期の歴史人物。朝廷に仕えた官僚である一方、閻魔大王の役人とも言われたいわくつきの男。昼は朝廷に出仕し、夜は閻魔庁につとめていたという伝説は有名です。

この作品は、そんなタカムラの物語。歴史と伝説の入り混じる、怪異ファンタジーです。
とにかくかっこいいタカムラ、どこかかわいげのある鬼たち、気さくな閻魔大王……。個性派揃いのキャラクターたちが、平安京で暴れ回ります。

安倍晴明ほど伝説に走りすぎず、かといって大河ドラマほど史実チックにもなりすぎない。本当に良い塩梅で、読んでいて胸が躍ります。
落ち着き払った沈着な文章は、しかし重くなりすぎず、読みごたえもアリ!何度読み返しても飽きない作品です。

ぜひ、ご一読くださいませ!

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