現世と異世界を生き抜く男と妻二人と家族の物語

私がもし主人公(秋山修・レイモンド)だったら、きっと気が狂ってしまうことでしょう。現世の修には妻(美梨)と子が二人いる。異世界のレイモンドにも妻(メイサ)と子(トーマス・ユートピア)がいる。彼は異世界にいるときは現世の美梨を、現世にいるときは、メイサを気にしなければならない。この二つの世界を行き来し、ふりかから難局を乗り越えていかなければならないのだから。

この作品は「嘘だろう……」シリーズ第二弾です。
この物語は重層的になっています。この作品の作者、この物語の原作者、現世の登場人物そして異世界の登場人物です。この登場人物を転生させているのが、原作者。登場人物がこの原作者の存在を知っています。ですから、登場人物はこの窮地を脱するには、原作者に接触し、説得しなけばなりません。

異世界は王宮が舞台です。王や王妃、執事や召使い、継承争い、様々の問題があって、レイモンドもメイサも、悪戦苦闘の連続です。きっと二人はこの難局を突破していくのでしょう。夫婦愛と家族愛、愛ほど強いものがないからです。

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