君は『ポーの一族』を読んだことがあるか?

 じつは何気にエンタメというのはリテラシーが問われる。BLを扱う本作も、その類例に漏れない。
 ジャンルは異なるが、例えば、あるSF作品を読むとき、光瀬龍の『百億の昼と千億の夜』を読むか読まないかで、その印象は大きく異なると想う。
 といって、別に説教くさいことを述べたい訳ではない。『ポーの一族』を読んだことがあれば、本作をより深く理解できるであろう。そうでなければ、本作を読んだ後に、『ポーの一族』を読めば、新たな発見があるであろうということである。ようはエンタメには、そうした楽しみ方もある、ということである。ようは、楽しんで!ということである。

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