第4話 闇に閃光

 ラーメン屋の電気を消してターンテーブルをひっくり返し奥の部屋の入り口にバリケードを作った。

 チンがラーメン屋の異変に気付いて仲間に武器を持つように言ってワンとキンをラーメン屋に向かわせた。

 カーテンにシルエットが写りそれを撃つー。

 チンは頭から血が噴き出しているキンを見て慌てて裏口のドアを開けようとしたが開かない。表側に何か置かれている。


 この店には大した武器は置いていないから次々と仲間がやられている。

 殺し屋の射撃は正確に仲間を捉えている。

 ワンがラーメン屋に向かってリボルバーを乱射しながら突っ込んだ。


 雑に乱射しながらデブの短髪が奥からこちらへ向かってきたが暖簾の先のラーメン屋側置いたターンテーブルに躓いて女の目の前に転んだ。女はワンの頭を撃ったー。油っこい床に短髪から血に混ざった肉片が飛び散った。


 チンとチョウは麻雀台に隠れてラーメン屋の様子を伺っている。

 一瞬、カーテンの隙間から鋭い目の女がこちらを覗いた。

「オンナ?」

その瞬間チンは意識を失った。

 隣のチョウが逃げようと勢いよく立ち上がる時にチンの頭を持っていた銃で殴ってしまったのである。

 チョウはラーメン屋を狙って居るがチョイチョイと顔を出す女殺し屋を撃つことが出来ない。遊ばれているようである。

 女は何度か中の様子を伺った。生き残っている奴は反動の大きなリボルバーでこちらを狙って居る。その後には頭から血を流して倒れている。恐らく流れ弾で死んだのだろう。

 六発目を確認してから奥の部屋に入った。

 チョウが銃を上にして命乞いをしている。

 女は容赦なく頭を撃ったー。


 薄れる意識の中、チンは女の姿をみた。


つづく

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