概要
恋に落ちる音。それは、きっと“Frou-Frou”という音よ。
ノヴァは淡く曖昧な空間で目を覚ます。隣にいる彼女の名前はシンシア。二人は何もないけれど、全てがあるその空間の中で対話を続ける。しかし、彼女との時間は永遠でないことを知る。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!素敵なSF小説です。普段SFを読まない私が惹き込まれてしまいました。
ノヴァは自分のことを現実的な思考のAIらしいAIだと思っていたようですが、シンシアに失望されたくないと話を合わせたり、困惑したりするところは人間に近い「感情」があるように見えました。
AIである彼らが食事をするように学習していく様は、いつか人間を超えるのではという「ロマン」に溢れている気がしました。
なんて色々書きましたが、私が感じたこの小説の良さが自分の語彙の範囲では説明しきれません。
淡い恋愛もの、といえばそうなのかもしれませんが「恋愛」と定義してしまうと一気に人間臭い湿っぽさが加わり、この小説にふさわしくない陳腐さが漂ってしまうようで……(恋愛もの全般が陳腐なのではなく、この小説…続きを読む