古代ローマ帝国を仮想舞台とした重厚ファンタジー

最新話まで拝読してのレビューです。

とにかく手に汗握るという表現が相応しい重厚なファンタジーです。
純然たる異世界ファンタジーではありません。
古代ローマ帝国の世界観がその下敷きとなって本作を支えています。では、学校で学んであろうローマ帝国のことを知っていなければ楽しめないのか?
そんなことは全くありません。むしろ知らない方が本作の世界にどっぷりと浸って楽しめる気がします。
もちろん、知っていれば知っているなりの楽しみ方もあります。

また冒頭には、本編とは別に「最新話までの登場人物」「現在公開可能な世界観設定」が親切にも用意されているため、とても分かりやすいです。

本作には魔法の要素も出てきますが、どちらかといえばファンタジー軍記もの、登場人物が織り成す群像劇とも言えるでしょう。

読み応え十分、さらに登場するキャラたちが悩み、考え、行動する。その先に何が待ち受けているのか。タイトルもこれまた意味深です。

作品の質に対して★の数が圧倒的に少ないです。この手の作品は埋もれがちで、それが何とも勿体なさすぎます。
ぜひこの機会に一読をおすすめします。間違いなく秀作ですよ。

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