たとえ夜明けが曇り空でも、雨上がりの朝を歩き出したい気持ちになれました

 胸が締め付けられるような展開で、雨上がりの終わり方に、いつまでも余韻を味わいました。

 過去のトラウマって、そんなに簡単に忘れるものではなくて、自分もいくつかのトラウマを、今でも夢に見ることがあります。人を信じることができないのも、過去の体験が影響していると思っています。

 忘れ去ることができなくても、折り合いをつけて生きてゆくしかないと思っています。

 主人公が辛い過去を振り返る場面では、自分の目の前で主人公が語っているような気がして、とても切なくなりました。主人公の内面が生々しく描かれています。

 後半の、新たな出会いに続くエピソードも、都合の良い出来過ぎた展開とは違い、淡々としながらも見事な夜明けが描かれていました。

 たとえ夜明けが曇り空でも、雨上がりの朝を歩き出したい気持ちになれました。
私も雨上がりには外に出たいと思います。

 心に残るステキな作品をありがとうございました。

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