人に悪夢を見せる怪物、バクベアの生き様を描いた物語。彼は一人の少女と出逢い、そして彼の気持ちは、心は少しずつ変わっていくのです。どんな出会いとそして結末が待っているのか。是非とも結末まで読んで見届けてください!あなたの心に必ず何かを残してくれることでしょう。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(314文字)
楽しい夢を奪う、恐怖の感情が好物のバグベアと、偶然出会った少女との交流が、仄暗いけども温かい。残酷とも幸せとも受け取れる二人の交流、胸が締め付けられるような切なさでした。
バグベア。悪い子どもを食べてしまうとされる怪物です。しかし、このお話に出てくるバグベアは、ちょっと違うものを食べているみたい。ある夜、バグベアが出逢った女の子。その子との交流は、バグベアにどんな変化をもたらしたのか。童話のような優しい語り口で紡がれる、残酷だけど心があたたかくなる素敵な物語です。
『ぬいぐるみ』というお題から、ここまで想像力を膨らませて作品作りをされているのは、素晴らしいと思いました。あまり見かけない作風でありながら、大きな破綻がないのも好印象です。少し変わったファンタジー作品、といった趣でした。
泣きました。バグベア、抱きしめたい。
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