概要
『母さんには内緒な』と釘を刺し、昔話を開始する。
「読書感想文って聞くだけでも俺は憂鬱なのにさ、休みの日にわざわざ本を読むなんて……ホント物好きだよね……」
確かに自分も義務教育のころはそうだったかもなと、懐かしい記憶の扉を叩く。
「信也《シンヤ》は俺に似たのかもな」
笑いながら答えたら、『はぁ?』と驚きの声が聞こえた。
「いやいや、俺も信也くらいのころは同じだったな~と思ってさ」
「嘘だろ?」
「ホントだよ。いつからだったかなぁ……本を読むようになったの……」
「へぇ、信じらんない」
無関心そうに言った信也は麦茶を冷蔵庫に戻し──いつの間にか注いだ俺の分のグラスを目の前に置いた。
「どうしたら『読みたい』って思えんの?」
確かに自分も義務教育のころはそうだったかもなと、懐かしい記憶の扉を叩く。
「信也《シンヤ》は俺に似たのかもな」
笑いながら答えたら、『はぁ?』と驚きの声が聞こえた。
「いやいや、俺も信也くらいのころは同じだったな~と思ってさ」
「嘘だろ?」
「ホントだよ。いつからだったかなぁ……本を読むようになったの……」
「へぇ、信じらんない」
無関心そうに言った信也は麦茶を冷蔵庫に戻し──いつの間にか注いだ俺の分のグラスを目の前に置いた。
「どうしたら『読みたい』って思えんの?」