空飛ぶ本屋の船長は猫。これでワクワクしないわけがない。

柔らかな思考をしなやかな指先でこねて、思い通りの箱庭を作ります。

山にはどんな樹木が植えてある? 川を流そうか。湖を貯めようか。町はどうだ? その町に良さげな本屋はあるかな。
小説を書く作業って箱庭作りとよく似ています。

こちらの箱庭は本屋さんを空に浮かべました。しかもその店主は猫。ああ、ごめん。猫と呼ばれるのが嫌いな猫みたいな猫です。だからごめんって。

何故本屋が空を飛ぶ? 猫みたいな猫は何故船長を? 主人公、君は誰? その本屋さんではどんな本が読めるの?
すべて想像させる余地があるくらいちょうどよく箱庭に散りばめてあります。

箱庭で新しい物語を作る。それが楽しい読み心地の空想小説。もう、ぜひ本を探してみてください。

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