概要
好きの一言が、私を泥の中へと引きずり込んでいく……。
大阪に行っていた千鶴。私は彼女からの電話を受け取った。耳に触る風の音。最終の新幹線の中から彼女は電話をかけていた。
千鶴の「好き」の一言が、蓋をしていた私の心に響く。
浮気、不倫、略奪愛。歳の差。そして女同士の恋愛。
そんな泥の中へふたりは引きずり込まれて……。
『カクヨム文芸部公式自主企画 恋愛ショートストーリー募集 テーマ「沼らせ男/沼らせ女」参加作品!
千鶴の「好き」の一言が、蓋をしていた私の心に響く。
浮気、不倫、略奪愛。歳の差。そして女同士の恋愛。
そんな泥の中へふたりは引きずり込まれて……。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!同性婚が認められる社会なら
私がこの作品を読んだ理由が現在私が執筆している「VANISH~超過酷なインターシップ~」の登場人物と共通する部分があるなと感じたからです。(ただし、小説の登場人物は異性同士です)彼女達が「不倫」をした理由は結婚に対する圧力と同性婚を国が認めない背景が大きく関係しております。
所謂「不倫」と言うと一見すると悪いことのように見えますが、それに至った理由というのは様々であり、決して悪意あるものではありません。
もし、同性婚が認められている社会であれば彼女達は「不倫」せずとも普通に結婚できたのになと思ってしまいます。
LGBTQに対する差別を増進させるような法案が通ってしまった今、彼女達…続きを読む - ★★★ Excellent!!!先が見えない二人だからこそ、繋いだ心の先に見える光がある
どんなに惹かれあった恋愛にも障害は付き物です。
特にこの物語の二人には幾つもの障害があります。
女性同士の恋愛である事、不倫関係である事、年の差がある事。
そんな幾つもの障害があるこの物語を読み進めていく内に、傷みにも似た切なさと、人を愛する事の尊さを感じました。
二人の状況は泣きそうなくらい切実であるにもかかわらず、この物語から感じる温かさや、優しさの源は二人が求め合う愛である事に他なりません。
自分の心に正直に生きる事は決して正しい事ばかりではなく、時に身近な誰かを傷つけてしまう事があります。それにもかかわらず、たとえ誰かを傷つけても激しく求める愛があるのではないでしょうか。
この物…続きを読む