第9話 盗人ガネーシャ

なんとか間に合いました!


ーーーーーーーーーーーーーーーー


 いらっとしたボクは【疾走】も使い必死に追いかけるが木の根につまづいたりしてなかなか追い付けない。

 一方、ゾウザルは鼻も使って器用に木の枝を伝って猛スピードで逃げていく。

 くっそー・・・とりあえず鑑定だけしとこう


 Name:ガネーシャ Lv.24

 非常にいたずら好きでものを投げたり盗んだりすることが多い。とても素早く、追い付くことは困難を極める。

 HP:???


 追い付けないだってー?

 よくそんなことを言ってくれるね。

 AGI特化の力を甘く見るんじゃない!

 木の根が邪魔になるならそれが無いところを進めばいい。

 そう、あの忌々しいサルがやってるように、木の上、とかね。


 ダン!シュタッ!!


 AGIとDEXが高いおかげかスムーズに登れた。

 まるで忍者になった気分だ。

 木から木へと跳び移りながら追いかけているとブォンと横の方から音がした。

 そこから間隔をほぼ空けずにボクの右肩に衝撃が走った。

 横目で見るとガネーシャだった。

 レベルが高いからレアエネミーだと思って他にもいるとは思わなかった。

 もしかして、この森にはガネーシャがまだまだいるのではないか。


 そんな事を考えていると地面にぶつかり肺から空気が抜ける。

 HPは半分を切ろうとしている。

 なんとか起き上がり薬草を慌てて使おうとするがサルが何体か駆けつけてくる。

 ボクが手に持つ薬草はガネーシャの手に移り、どうやってかインベントリからもいくつか奪われている。

 座った状態からその内の一体に飛びかかる。

 とにかく殴りまくるが、ボク自身もクソザルの集団に襲われている。

 どうにかして一矢報いてやりたい。

 ボクのHPが無くなるのがのが先かガネーシャが倒れるのが先か。

 レベル差のせいかボクが倒れる方が速そうだ。

 こうなったら一か八か、首を絞めてやる。

 これくらいリアルなゲームならきっと呼吸器系も再現しているはずだ。

 テレビで1度だけそういった技を見たことがある。

 三角絞めだ。


「【加速】【見切り】!」


 この一瞬にすべてをかける。

 スキルを使い時の流れが緩やかになったような感覚が訪れる。

 ガネーシャの頭を掴む。

 そして足に勢いをつけて振り上げる。

 そのまま首を挟むと勢いに任せて地面に叩きつける。


 あれ?システムアシストに半ば任せてこれって適当にやったけど三角絞めじゃないよね。


【経験値を獲得しました】

【レベルが上昇しました】

【レベルが上昇しました】

【レベルが上昇しました】

【レベルが上昇しました】

【レベルが上昇しました】

【レベルが上昇しました】

【特定の行動によりスキルが解放されました】


 首の骨が折れたようですぐにガネーシャが光の粒となって消える。

 それと時を同じくしてボクの体力も尽きた。

 最後に見えたのは嫌な笑顔を見せるクソザルの群れだった。


ーーーーーーーーーーーーーーー

▼Name:ヤオ

▼Age:16

▼Race:獣人(猫)

▼Lv.7

▼MainJob:格闘士

▼Status

STR:34(+14)

VIT:29(+14)

AGI:84(+14)

INT:14(+14)

DEX:49(+14)

LUC:24(+14)

残りSP:35

▼Skill

【格闘術Lv.2】【加速】【見切り】【視力強化Lv.1】【殴打Lv.1】【蹴Lv.2】【掴みLv.1】【疾走Lv.2】【採取Lv.2】【鑑定Lv.1】【アクロバット】NEW


()内は上昇値


ーーーーーーーーーーーーーー


お読みいただきありがとうございます!

もし面白いと思った方は評価やコメント、ブクマ、いいねをよろしくお願いします!

コメントは(`・ω・)bグッ!やニャー!だけでも大丈夫です!


近況ノートにアンケートがあるのでよければ回答よろしくお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る