第3話 対ウルブズ
ボクはグレイさんに見守られる中、ウルフの群れとの戦闘を開始した。
あちらこちらの草むらから合計5匹のウルフが顔を出した。
さっきのチュートリアルだと動かなかったけど狼の動きについていけるのかな。
【疾走】を使用し右側にいるウルフの元へ向かう。
ウルフが爪を振りかぶる時、ボクは深く体を沈めアッパーカットを繰り出していた。
ゴワゴワした感触と共に返ってきた確かな感触。
これなら群れ相手でもなんとかついていけそう!
1匹目の安否を見ずに背後から飛びかかってきたウルフを蹴り飛ばす。
その勢いで横手から現れたもう1匹も投げ飛ばして様子を伺っていた2体にぶち当てた。
一旦距離を取りタイミングを窺う。
投げたやつと蹴り飛ばしたやつはHPが7割、アッパーをかましたやつは5割まで減っている。
やっぱり当てる部位によって減りが違うね。
今度は5体同時に襲いかかってきた。
正面のウルフの下に滑り込み蹴り上げる。
そのまま手で体を支え回し蹴り。
3体をノックアウトしたら、残り1体に向かい猛ラッシュを仕掛ける。
が、そこで横から体勢を立て直したウルフに弾き飛ばされる。
これは早急に数を減らさなきゃマズイ。
対応し切れなくなるかも。
幸い1体だけHPが少ないのがいるからそいつを狙おう。
さっきの攻防で3体がフラフラしているから2体に集中出来るかな。
追撃してきたやつの噛みつきをバックステップで避け、首根っこを引っつかむ。そして猛ラッシュをもう一度敢行。
ジャブ、ストレート、フック。
全て関係なくとにかく打ちまくる。
他のやつが来る前に倒さなきゃ。
打つ。打つ。打つ。打つ打つ打つ打つ打つ打つ打打打打打打打!!
スキル【加速】まで使ってボクは肩で息をしながらもギリギリ倒しきった。
これであと4体。
しかし、1体倒すだけでこれだけ疲れるのか。
加えて、ラッシュのせいか拳が痛む。
これまで以上にリアリティが高いゲームだから反動まであるのかも。
そんな事を考えていると周囲を取り囲まれていた。
これは…一旦撤退だ!
【疾走】してウルフの隙間を縫い逃げた。
Name:ウルフ
HP:68/100
………
…
鑑定をギリギリでしてみたが俊敏が高い代わりに防御が低い。
まあ、ウルフだし当たり前か。
ボクと似たような構成だけど俊敏はボクの方が上、 おかげで辛うじてウルフとも距離を離せている。
よし、息も整ってきたしいっちょやりますか!
その場で反転して後ろにいたウルフに飛び蹴りドーンッ!!!
パンツが見えそうだけど気にしない。
どうせグレイさん以外人いないし。
この一撃で残っていたHPが全損。
驚いて立ち止まっているウルフに飛び膝蹴りをかますがやはり避けられる。
後ろに控えていたウルフの顔を掴みぶつける。
キャンっと鳴いていて可哀想だがモンスターだししょうがない。
そのまま殴る蹴るで残り1体まで減らした時、何か悪寒が走った。
振り向くと怒り狂った一際大きなウルフがいた。
あ、こりゃあかんわ。
ーーーーーーーーーー
【格闘術Lv.1】
格闘術に関係する動きをアシストする。又、武器を使わない攻撃の威力を1.05倍にする。
【加速】
5分間、自分のAGIを1.3倍にする。
再使用時間30分
【見切り】
5秒間、自分から半径3mを認識しやすくする。相手の速さが少しだけ遅く見える。
再使用時間5分
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます