丁寧な描写です。まるで現地にいて、見てきたかのような情景です。自分の前世を思い出したからといって、知識が増えたとか、何かに優位に働くとかじゃないところが良いと思いました。
本作は総題『古潭』のなかの一篇。ちなみに『古潭』は四篇あり、「狐憑」「木乃伊」「山月記」「文字禍」。ヘロドトスの『歴史』から材をとった作品。古潭いずれも幻想譚となっており、本作も然りで、過去…続きを読む
気づいてはいけない――己は彼か? 合せ鏡のように無限に内に畳まれいく不気味な記憶の連続が目くるめくばかり無限に続く「人なる存在」。解けそうで解けないものが引っかかっているとき放置しておくのが賢…続きを読む
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