鎌倉八幡宮の吊り鐘からは、金銀に光り輝く鳩鈴の爽やかな春音が鳴り響く。

文章の隅々からほのぼのとしながら、じれったい雰囲気が届いて応援したくなる。デート先の舞台は八幡さま脇の小町通りです。

なにぶん、ふたりはまだ中学生同志の関係。しかも黒が似合う美少女と手を繋いだだけで喜ぶウブな少年。一緒に買ったおみくじの吉凶に一喜一憂する光景にも仲の良さが窺えてくる。きっと、このまま穢れを知らずに、純粋な愛を育んで欲しいと願わざるを得ない心あたたまる作品でした。

その他のおすすめレビュー

神崎 小太郎さんの他のおすすめレビュー1,137