概要
不遇の聖女は魔王様の不器用な愛に絡め取られて、世界を変える。
──聖女とは民の為に生きる者。その慈悲深き御心を、どうか我らの為に
スティラトール王国では、聖女と呼ばれる存在はそういうものであった。
百年ぶりにこの国に誕生した聖女・イザベラは国の為にその身を削り聖女としての役割を果たしていた。
ずたぼろの修道服に掘建小屋のような住まい。どれだけ働こうと次の日には元通りになる体は、まるで彼女に一日たりとも休むことは許さないとでも言っているかのようだった。
産まれた瞬間からそれが普通の世界で育ったイザベラは、文句ひとつこぼすこともなく国だけの為に生きる日々。それが幸せかどうかなど、考える思考すら彼女にはなかった。
ある日偶然保護した、金色の美しい小鳥。それが魔物だと分かっていたが、イザベラは怪我を治してやる。すると小鳥はイザベラに懐き、しばらく生活
スティラトール王国では、聖女と呼ばれる存在はそういうものであった。
百年ぶりにこの国に誕生した聖女・イザベラは国の為にその身を削り聖女としての役割を果たしていた。
ずたぼろの修道服に掘建小屋のような住まい。どれだけ働こうと次の日には元通りになる体は、まるで彼女に一日たりとも休むことは許さないとでも言っているかのようだった。
産まれた瞬間からそれが普通の世界で育ったイザベラは、文句ひとつこぼすこともなく国だけの為に生きる日々。それが幸せかどうかなど、考える思考すら彼女にはなかった。
ある日偶然保護した、金色の美しい小鳥。それが魔物だと分かっていたが、イザベラは怪我を治してやる。すると小鳥はイザベラに懐き、しばらく生活
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- ★★★ Excellent!!!不遇な聖女様の心を解かすのは、深淵の魔王
聖女として生まれたイザベラは、「聖女は民を救うことが当たり前」と考える人々から酷い仕打ちを受けながらも、「自分は聖女」と言い聞かせて人々の為に尽くします。
そんな時にこっそり助けた金色の小鳥。彼女はその小鳥にオーロと名付け粗末な自宅で飼い始め、辛い日常の中に少しだけ安らぎを見付けたのでした。しかしそれも長くは続かず、仕える大神官に身辺調査されてしまう始末。しかしオーロはいつの間にか居なくなっており、イザベラはホッと胸をなでおろします。
暫くして彼女の前に現れた美青年は、自らを「深淵の魔王、アザゼル」と名乗り、あろうことか彼女を森の奥へと攫ってしまうのでした。
そこでイザベルが受けた仕打…続きを読む