ごくふつうの教師生活を送っていた主人公の八乙女涼介はある日突然、とんでもない出来事に見舞われます。
それが職員室ごと異世界へ転移するというものでした。
職員室に残っていた人達との異世界生活。
出会う異世界の現地人達。
今後、彼らに待ち受ける運命は……?
キャラクターそれぞれにきちんとした性格と設定があり物語の中で生き生きと動いています。
そしてそんなキャラクター達の交流や葛藤。
それを読みやすく丁寧な文体で描いています。
また単に楽な力で異世界生活での問題を解決するわけではなく、自分達の知識や能力でサバイバルをするところが物語をよりスリリングにしています。
彼らは何故、異世界へ飛ばされたのか、そして謎に満ちたこの世界の正体は??
気になる方はぜひお読みください。
クラス全員とか学校全体とかよく聞きますけど、教師達がメインで転移するというのは斬新でした。
普通の転移物とは違い、大人達ならではの生き抜き方が楽しめます。
そう……途中までは。
現地人との交流が始まってきたあたりからどんどん複雑化していくストーリー。
謎を謎のまま進めて更に謎をトッピングしてくるので先が気になって仕方ない。
そしてネタバレとなってしまうので詳しくは語れませんが、途中からガラッと変わります!(何がとは言いません)
もう急転直下で激しく揺さぶられる展開、人の悪意や醜さ、陰謀や猜疑をごっちゃ混ぜにしたような流れに精神が持っていかれました。
かと思えば、別視点の日常ほんわかストーリーに切り替わるなど……作者様の手のひらの上でコロコロ転がされるので情緒が追いつきません 笑
ジェットコースターのような物語の移行をぜひお楽しみください!
『職員室転移』というタイトルは比喩でもなんでもありません。
物理的に職員室とその周辺が、巻き込まれた人間ごと異世界に転移します。
これは職員室という職場を舞台に、同僚や上司と共に異世界転移する物語。
見どころは、さまざまな背景を持つ作り込まれたキャラクターたちが織り成す群像劇と、彼らの間に生まれる絆や信頼、そして見知らぬ世界でのサバイバル。
さらに「ここはどこなのか? いつなのか?」というSF的視点が加わります。
ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、彼らは自分たちが地球のどこにいるのか、夜空を見上げて星の見え方から推測できるのです。
これが教員たちがメインキャラクターである面白さのひとつ。
一人一人が異なる特技や知識を持っているのです。
これが「経理部転移」だったらみんな簿記しか持ってなかったりして、いまいち盛り上がりませんよね。
リアルな教員事情も垣間見える本作、とことんリアルに異世界転移を扱っているのが本当に面白いです。
一体彼らはどこに飛ばされてしまったのか、何が起こったのか、ぜひあなたの目で見届けて下さい!
職員室とそこにいた先生方、たまたま残っていた生徒たちを含むが異世界転生。
サバイバルの知識を有する人に経験者はなく、転生や転移した際に与えられるであろう強力なスキルもなし!
知的生命が存在するかも分からない世界で手探り、発見しても言語が異なっているためコミュニケーションが取れない!
今にも投げ出したくなるほどに次から次に問題が山積しながらも、会議を通して皆で協力しながら乗り越えようと努力するという点がこの作品の要素だと思います!!
言語を始めに数字や文化などの作り込まれた設定、先生たちや現地人たちの思惑、何故この場所に来てしまったのか。
読み進めたくなる要素が山ほどあり、止まらなくなること請け合いの作品です!!
是非ご一読ください!!!
日本からはるかかけ離れた異世界へ。
職員室を含む小学校校舎の一部ごと飛ばされてしまった、教師・児童・教育実習生ら23名の日本人。
彼らの手元にあるものは、諸共に飛ばされた校舎に残されていた備蓄品のみ。
話し合い、ルールを定め、力を合わせて、これまでの日常や文明社会からはるかかけ離れた未知の異世界で生き残る術を模索し、少しずつその足場を広げてゆく。
そうした中、やがて彼らは異世界の住人達と遭遇し――
――と。
本作は斯様に、本格的なサバイバルファンタジーです。
端的に言って、とても面白いです。特に状況が大きく動く局面になると本当に先が気になって仕方なく、深夜まで延々読み勧めて翌朝ひどいことになるなどしていました。自業自得ですが。
そして、本作の舞台はきわめて本格的な「異世界」です。まず言葉すら通じないので、異世界人との遭遇後は丹念にコミュニケーションを重ね、少しずつ言葉を覚えていっています。アイヌ語が研究されてゆく過程など想起させられました。
また、異世界ファンタジーらしく魔法なんかの要素もありますが、正直あまり都合のよいものではありません。
使えればそこそこ便利そうなものではあるのですが、魔法で困難を切り抜けるといったシチュエーションは見当たらず、現状、物語を動かすギミック的な存在として俎上に上がっているといった状態のように感じます。23名の異世界転移者は魔法を使える者と使えない者とではっきり分かれており、これが何を意味するのか、魔法が今後どういった使い方をされるのかなど、気になる点は多くあります。
そして、そもそもの「異世界」。
果たしてこれが真実、「異世界転移」であるのか? というところにすら、大いなる疑問符が存在し……
と、ひとつひとつ触れていくと本当にキリがないのですが、異世界でサバイバルしつつ元の世界への帰還を目指す――という筋立ての物語として、間違いなく良質の一作であると思います。
異世界の物語は主人公たちに都合よくはありませんが、決して都合悪く酷薄でもなく、時に和気藹々としながら一定の緊張感を常にはらんで進行してゆきます。このバランスがとてもよいと思うのです。
この物語が、果たしてどこへ辿り着くのか。とても楽しみです。私が。
もしお時間ご都合よろしければ、是非ご一緒に。彼ら23名の異世界サバイバルの行く末を、追ってみてはいただけないでしょうか。
いや、このお話の先生方、そんな感じで最初はびっくりするんですが、落ち着いて会議しちゃうんですよ(笑)
クラスが転移とかはよくありますし、生徒が転移もありますが、職員室が転移! 主人公は先生! 伝えたいことありすぎて困ります。
ネタバレしない程度に、書かせていただくと、会議がリアルです! 生きるために、生き残るために、班分けなどしちゃいます。これが、修学旅行だったらどんなにいいか(泣)
まだまだ読み始めたばかりで、生き残るための話し合いが多いですが、これから恋模様も見られると思うとドキドキです!
そんな、色々盛り沢山の異世界転移物語を皆さんもぜひ!
力任せに突き進む若者の転移とは異なり、校長・教頭をはじめとした先生達が、職員室周辺だけの設備と共に、まとまって転移しちゃった!?
それだけでも異色な印象を受けるこのお話は、読めば読むほど不思議な魅力が溢れて来ます。
人生経験・専門知識を持つ先生達や、学校の緊急時用備蓄まである転移。そう聞くと、万全な体制での異世界サバイバル生活スタートかと思います。
――が、肝心のサバイバルの専門家は居ないし、ましてやチート能力なんてものも備わっていない、普通の子供から壮年までの彼・彼女達でしかないのです。そんな彼らの強みは、職員会議で意見を纏め、物事を整理して解決に当たるべく訓練された「先生」であること!
異世界転移以外にも、子供達の抱える問題や、タイトルにある恋愛・謎など、まだまだ沢山の要素を含んだこのお話の先が楽しみでなりません。
ちょっと趣向の違うこの転移モノを、ありきたりに飽きた皆様へお勧めします!
物話は粛々と進むのです。
作者さまの丁寧な目線が全体に行き届いて大人の雰囲気です。
……とか、前にレビューを書いたんですが、レビューを加筆訂正します。
途中から、人物の群像劇と、異世界の文化が、ぐいぐい絡まって、怒涛の勢いです!
作者様の知識というか、下調べというか、音楽、合気道、サバイバル、異世界の言語と文化の構築、どれをとっても、圧倒的な説得力で語られるので、もう物語の端から端まで、説得力しかありません。
そこに「うわ、これは現実にあっても、やっかいだな。」と思わせる人間関係をぶっこんでくるんです。
人数が多いからこそ、その人間関係が、一重、二重……、と物語に重なってきます。
しかも、メインの語り手は、しっかり大人の八乙女先生です。
その八乙女先生までもが!
私は途中でスマホを投げ出し3分は放心状態になりましたよ。
この物語を、私はどう形容したら良いのでしょう……。
まだ言葉を探しあぐねています。
すごすぎて。
ぜひ、皆様も、しっかり時間をとり、腰を据えて、この物語にとっぷりと身を委ねてみて下さい。
先生たちの中に星の位置で地球のどの位置か調べる方法を知っている人がいるんですが、その場所は海の上のはずの場所なんです。
夜空には国際宇宙ステーションも見えているんですが、それがどのような理由があってそうなっているのかは僕が読んでる自体では明かされていません。
主人公を気絶させるような人工物があったりみょうに感がよくなっていて気絶した主人公を運ぶために走ってきたりだとか、現実世界ではない証拠が出始めた所で近くの町の宿屋の様子が描写されます。
いったい、どのような異世界なのか帰れるのかはまだまだ分かりません。
先生たちを中心に転移してきた影響で統率のとれた振る舞いをしていますが、これからどうなるのか。
応援してます!
小学校の職員室とその周りだけ転移してしまうという、意外な展開。転移先はもちろん携帯も繋がらなければ、電気も水道もガスもない。まさにサバイバルな状況。
日常、常識、今まであったものが失われてしまったセカイ。
先生、保護者、生徒、多数の転移によって、様々な問題が出てくる。
なので、今作はひとりの人間が異世界に転移して奮闘するような物語ではなく、あくまで学校生活の延長であり、予期せぬ出来事への対応策だったり、集団生活を舞台にしたサバイバルストーリーという感じです。
転移先のセカイはまったく違う人種、言語、生活習慣という、あまりない設定も、サバイバル感が高まり、より物語を面白くしてくれていると思います。
はたして、彼らは元のセカイに戻れるのか・・・・続きが気になります!
そんな異世界転移の変わり種ともいえる今作、転移系のお話が好きな方おススメですので、ぜひ読んでみてください!
小学校の職員室が転移して、異世界でおもしろおかしく生きる話……
ではなくて! 転移先で模索しながら生きていく話です。
これぞファンタジー! と拍手を贈りたいです。
わたしがとてもいいなと思うのは、転移先の世界の文化。
独自の言語体系があり生活があり、その世界観の作りがとてもうまい。
これから、小学校の面々はどう関わっていくのか。
続きを楽しみにしています!
☆
第一部を読み終わり、第二部に入りました。
これは壮大なストーリーです。どこまでも広がっている。
そして、伏線が張り巡らされている。
登場人物がとても多いのですが、それぞれの人物をとても丁寧に描いています。
まるで海外ドラマの、長く続いている作品を見ているかのよう。
素晴らしいです。
おもしろいです!!
どこまで広がるのか、そして伏線はどのように回収されるのか
見届けたいです。