これは魅せられる物語

薬師の男は、愛する妻と共に山中に暮らしていた。
幸せな二人の生活には、しかし徐々に暗雲が立ち込めはじめる。
迫る戦火に、売れるはずの薬は思うように売れずじまい。
妻への思慕と現実のはざまで、男は苦悩していた。
しかし愛する妻を心配させるわけにはいかない。
男はその日、久しぶりに妻を誘い出かけたが…。

精緻な筆致で描かれる幻想的な世界感。
ひとときの幸福を与えてくれるという不思議な「返魂香」の正体とは?
愛する妻のために、男は何をするのか。


これはどこまでも、魅せられる物語。

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