ちょびっとSF要素のある、繊細な音楽小説

人間とはなんと繊細なのだろう。この小説はピアノを通して、まさにその旋律のように、友情の繊細さや美しさを描かれているなぁと感じました。
主人公も含め、登場人物たちはいろんなことに悩んだり、間違いを犯してしまったりします。
そしてファンタジアという、一見この小説には似つかわしくないSF要素が、物語をさらに深くし、登場人物たちのその苦悩を紐解いていきます。作者様の心情描写も素敵です。

最終話まで、僕は毎日数話ずつ読ませてもらっていたのですが、その度にピアノが聴きたくなりました(笑)

これは紛れもなくSF小説であり、青春小説であり、音楽小説です。
ぜひ、御一読を。

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