少女の心の闇を鋭く描いたサイコホラー短編

団地に住んでいる小学生の少女、杏は、同じ団地に住む友人とともに先生の家に遊びに行くのを楽しみにしています。
しかし、一緒に遊びに来た友人はその後で引っ越してしまい……。

序盤は一見穏やかそうで、どこか不穏な雰囲気を描いた日常から始まります。
「遊びに行く先生の家で起こっていること」「友人の行動」「ネグレクトをにおわせる杏の家庭環境」、そういった子供の目から描いた現実的な描写が、だんだん幻想的な雰囲気を帯びてきます。
そして中盤で突如、急転直下の展開になり、おどろおどろしい真実が明らかになっていくのです。

少女の何気ない独白からにじみ出る病的な内面が上手く描写されていて、引き込まれて読んでいるうちに思いがけない恐怖が襲ってきます。
サイコホラーが好きな方にはお勧めの作品です。




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